『結果を出すまで帰ってくるな!』シュミットはその横断幕に何を思ったか?

2019年07月14日 古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

「『結果』ってなんだろう(笑)」

GK陣から花束を渡され涙ぐむシュミット。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 日本代表GKのシュミット・ダニエルが13日の鹿島アントラーズとの試合を最後に、所属するベガルタ仙台からベルギー1部のシント=トロイデンへと移籍した。試合は0-4で敗れたが、試合後には壮行セレモニーが行なわれた。
 
 そのセレモニーでは「(海外は)難しいことだらけ。今まで何回も挫折してきたように、これからも挫折をたくさん味わうと思います。それでも乗り越え続けてきたので、これからも乗り越えられるように頑張ります。応援よろしくお願いします」などと話し、その後にサポーターの声援に応えるべくスタジアムを一周した。
 
 その時『仙スタで闘った漢は結果を出すまで帰って来るな!』との横断幕がサポーターから披露された。もちろんシュミットの目にも入っていた。
 
「あれ(横断幕)を見て『結果』ってなんだろうと考えていましたけど、分かりませんでした(笑)。とにかく毎試合勝てるように頑張ります」
 
 そう笑顔を見せたシュミットだったが、セレモニー中は涙を浮かべていた。とりわけ一緒にトレーニングを行なっていたGK陣には特別な想いがあったようだ。

「どんな時も一緒に戦ってきた、特にGKの皆との、いろいろな想いがこみ上げてきて、ちょっとぐっときました。(シーズン)残り半分のベガルタのゴールマウスは彼らに任せて何の問題もないし、むしろ自分よりよくやってくれると思うので、とにかく支えてくれた皆に感謝したいです」
 
 去り際に『10年後にもし仙台から声がかかったら?』と聞いてみた。答えは「10年後はまだ海外でバリバリやっている予定なので、そのイメージはしていません。すいません」とのこと。ただ「実家はあるんで」と含みを持たせた。
 
取材・文●古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)
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