イカルディの退団は決定的に!? インテルがプレシーズンツアーの不参加を発表。気になる後釜は…

2019年07月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

コンテ新監督のプロジェクトに入らず

インテル退団が確定的となったイカルディ(右)。ワンダ・ナラ夫人(左)とともに騒動を起こした罰は予想以上に大きかった。 (C) Getty Images

 セリエAでの復権を目指すインテルと、そのエースであったマウロ・イカルディがついに"破局"の時を迎えたようだ。

 現地時間7月13日、インテルは公式サイトでアルゼンチン代表FWのイカルディが双方合意の下でプレシーズンツアーに参加しないと声明を発表した。

 発表によれば、現在、スイスのルガーノで行なわれているサマーキャンプに帯同していたイカルディは、クラブと話し合ったうえでイタリアに帰国することになり、シンガポール、ロンドン、マカオで開催される予定のプレシーズンツアーに参戦しないという。

 かねてから両者の関係は崩壊寸前だった。妻で代理人のワンダ・ナラがSNSやTV番組などで契約延長やチームメイトに対する奔放なコメントを繰り返し、さらにイカルディ本人のチームや監督に対する不満を漏らした。

 これを重く見たインテルは、今年2月にキャプテンマークを剥奪。これに当人が激怒して招集を拒否する騒動に発展し、約1か月に渡って練習から外れるという異例の事態となった。

 今シーズンからインテルは、何よりも規律を重んじるアントニオ・コンテを招聘。この新指揮官の意向を踏まえたうえで、「我々のプロジェクトに入っていない」とイカルディに対して戦力外である旨をすでに通告していた。
 
 そうしたなかでの発表は、イカルディの今後の動向とインテルの後釜探しの行方にも影響を及ぼしそうだ。

 まず、イカルディの去就に関しては、マンチェスター・ユナイテッドとユベントスからの関心が報じられている。とりわけ、後者はクリスチアーノ・ロナウドと並ぶゴールゲッターの獲得を望んでいるとされ、英衛星放送『Sky Sports』では、6000万ユーロ(約75億円)での引き抜きを画策しているようだ。

 インテルは、ユナイテッドに所属するベルギー代表FWロメル・ルカクと粘り強い交渉を続けているとされ、『Sky Sports』によれば、スポーツディレクターを務めるピエロ・アウジリオ氏がすでに英国入りをして、買い取りオプション付きのレンタル移籍(料金1200万ユーロ=約15億円)というオファーを提示したと報じている。ちなみに買い取り金額は6000万ユーロ(約73億円)で、来年と再来年に分割で支払う算段だ。

 しかし、ルカクと2022年6月まで契約を残しているユナイテッドは、インテルのオファーを拒否。最低でも7000万ユーロ(約85億円)の移籍金を要求したとされ、交渉は長期化する様相を呈している。

 コンテ監督も補強を望んでいるとされるルカクの獲得資金を捻出するためにも、イカルディの売却は不可避。評価が下がっているストライカーを少しでも高く売るのが、フロントの重要なタスクとなる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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