鹿島・安部裕葵が強豪バルセロナに完全移籍で合意! まずはBチームが主戦場になると現地報道

2019年07月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

鹿島アントラーズが正式に発表

バルセロナへの完全移籍が発表された安部。将来有望な日本人選手がまたひとり、海外のメガクラブへ旅立つ。 写真:滝川敏之

 7月12日、鹿島アントラーズに所属する日本代表MFの安部裕葵が、スペインの強豪バルセロナに完全移籍することが確実となった。鹿島からの発表では、クラブ間での基本合意に達し、今後現地入りしてメディカルチェックを経たのち、正式に加入になる。

 現地報道によれば、契約期間は3年で、2年間延長のオプションが付与されているという。また、スペイン紙『MUNDO DEPORTIVO』によれば、安部が所属するのはバルセロナのBチーム(2部B=実質3部リーグに属する)。鹿島には移籍金として、110万ユーロ(約1億3750万円)が支払われるという。

 現在、安部は17年に瀬戸内高校から鹿島に入団し、4月にトップチームでデビューを果たした。翌18年には、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)制覇に貢献し、ACL王者としてクラブ・ワールドカップにも参加。メキシコ王者グアダラハラ戦では圧巻のミドルシュートを決め、世界にその存在をアピールした。

 また、世代別代表でアジア選手権に参加し、U-20ワールドカップの出場権獲得に貢献。同年のJリーグベストヤングプレーヤー賞に選出されている。

 今季は鹿島のエースナンバー10番を託され、6月には日本代表に初選出。コパ・アメリカのメンバーに参戦し、全3試合に出場している。来年に控えた東京オリンピックで主力として期待されている俊英だ。

 キレのある仕掛けから繰り出すトリッキーなパスが持ち味で、広い視野を活かして組み立て役もこなす万能型。クラブの先輩で、欧州での経験が豊富な内田篤人からは、「メンタルが海外向き」と太鼓判を押されている。

 MUNDO DEPORTIVO紙によれば、トップチームがこの7月に日本で行なうプレシーズンマッチにも参加する可能性がある。

 レアル・マドリーのBチームへの加入が決まった久保建英に続いて、スペインのメガクラブへの加入が決まった安部。どちらが先にトップデビューを果たすのか。楽しみは尽きない。

 また、安部は鹿島の公式サイトで下記のコメントを発表している。

「高校卒業から2年半という月日を鹿島アントラーズで過ごし、プロサッカー選手として、人間として大きく成長することができました。チームメイト、スタッフ、フロント、そしてサポーターの皆様、すべてのアントラーズファミリーと勝利のために戦えたことは、自分の誇りであり、財産です。

 今回、シーズン途中でチームを離れることは難しい決断でしたが、FCバルセロナで新たな挑戦をしたいと強く思い、移籍を決めました。これから直面する様々な困難や壁も、自分の成長には絶対に必要なことだと信じています。鹿島アントラーズというクラブで経験したすべてを糧に、これからも一日一日、一瞬一瞬を大切にして、フットボールと向き合っていきたいと思います。本当にありがとうございました 」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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