【11.8 ナビスコカップ展望】広島 対 G大阪|ともに好調のストライカーを抱える両雄が埼玉で激突!

2014年11月06日 週刊サッカーダイジェスト編集部

【広島】ミキッチ、森崎和の回復が気掛かりだが戦力に不安はない。

11年連続リーグ戦二桁得点を達成した佐藤。先制点を奪って流れを引き寄せたい。(C) SOCCER DIGEST

 国内三大タイトルのひとつであるヤマザキナビスコカップの決勝が11月8日、埼玉スタジアム(13:05キックオフ)で行なわれる。決勝の顔合わせは、昨季リーグ王者の広島と今季のリーグ制覇を狙うG大阪。果たして、リーグカップのタイトルを手にするのは――。『週刊サッカーダイジェスト』の担当記者が、決勝を控えた両チームをポイント分析する。
 
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サンフレッチェ広島 戦績
※ACL出場のため、グループリーグは免除
決勝トーナメント
準々決勝第1戦:△ 0-0 対浦和
    第2戦:△ 2-2 対浦和(得点者/佐藤、野津田)
準決勝 第1戦:○ 2-0 対柏(得点者/佐藤×2)
    第2戦:● 1-2 対柏(得点者/石原)
ポイント1)決勝戦に向けたチームの状態、雰囲気は?
 
 リーグ戦3連覇の可能性が消滅。クラブ内では、ナビスコカップのタイトル獲得に照準を合わせる形で意思統一がなされている。
 
 一時期、"ゴール欠乏症"に陥っていた攻撃陣も、「今は勇気を持って前にボールを運べているし、イメージも共有できている」とエース佐藤が語るように、広島らしいパスサッカーを体現できるようになってきた。31節の大宮戦で引き分け、決勝に勢いをつけることはできなかったが、チーム状態は上向いている。
 
ポイント2)怪我人などの懸念材料は? 
 
 ナビスコカップ準決勝・第2戦で左ハムストリングス筋を損傷したミキッチは練習には復帰しているものの、別メニュー調整で出場が厳しそう。故障明けとなる森崎和も31節の大宮戦はベンチ外だった。とはいえ、ウイングバックは柏と山岸、ボランチには安定感のあるプレーを見せている柴崎が控えており、戦力的な不安はない。
 
ポイント3)G大阪攻略の糸口となるのは?
 
 今季最初の対戦(リーグ4節)は宇佐美が不在、天皇杯4回戦とリーグ23節は広島が若手を起用しており、両軍がベストメンバーで戦うのは今回が初となる。佐藤も「3試合の結果はあまり関係ない」と語る。
 
 先行逃げ切りが必勝パターンだけに、3バックがG大阪のエース宇佐美を最後まで抑え切れるかがポイントになるだろう。
 
ポイント4)攻撃・守備面で鍵を握るのは誰?
 
 攻撃面では28~30節で3戦連続ゴールを挙げている佐藤がキーマンだ。リーグ戦では、前人未踏の11年連続二桁得点を達成。「調子自体は変わりない」と言うが、決戦に向けて得点感覚は研ぎ澄まされている。ナビスコカップ通算得点でも単独トップになるチャンスだけに、先制点を挙げてチームを流れに乗せたい。
 
 守備では、11月のテストマッチでも日本代表に選ばれた塩谷に注目だ。31節の大宮戦では、GK林とのコミュニケーションミスから信じがたいバックパスでオウンゴールを記録してしまった。遠藤、今野ら百戦錬磨のベテランを擁するG大阪を相手に、このような致命的ミスは許されない。本来の力を発揮し、攻守でチームを後押ししたい。
 
ポイント5)どんな展開になる? 予想スコアは?
 
予想スコア:広島 2-0 G大阪
 一発勝負の試合であり、両チームとも攻守のバランスを重視するチームであることを踏まえれば、序盤は堅い展開が予想される。
 
 前線3人のコンビネーションで先制点を挙げ、相手が反撃すべく前に出てきたところでダメ押しの追加点を奪って広島が逃げ切るのではないか。
 
文:小田智史(週刊サッカーダイジェスト/広島担当)

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