プラティニがカタールW杯誘致を巡る収賄関与の容疑で逮捕! 2022年大会は開催地変更の可能性も…

2019年06月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

パリSG会長とフランス元大統領にも疑惑の目が…。

かつてフランスの英雄と崇められたプラティニだけに、逮捕の一報は大きな波紋を広げている。 (C) Getty Images

 衝撃的なニュースが舞い込んできた。

 6月18日、フランスのニュースサイト『Media Part』は、この日の早朝に元フランス代表MFで、欧州サッカー連盟(UEFA)の前会長であるミシェル・プラティニが汚職疑惑の容疑で逮捕されたと報じた。

 記事によれば、2022年のカタール・ワールドカップの開催地決定の際にプラティニが収賄に関わっていた容疑で、フランスの汚職調査を捜査する司法警察に連行されたという。

 07年にUEFA会長に選出されたプラティニは、15年に国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件に関与していたとして活動停止処分を受けていた。

 カタールW杯に関しては、10年12月に開催されることが決定したものの、環境やインフラ整備の面で論争がいまだに続いており、また、準備に向けた入札の正当性にも疑問の声が上がっていた。

『The Sun』紙など複数の英国メディアは、プラティニの逮捕をきっかけに今後、芋づる式に関係者が洗い出される可能性があるとしている。
 
 そのなかには、カタールのテレビ局『Al Jazeer』ネットワークの一部である『beIN Sports』と深い繋がりを持ち、さらにカタールの投資会社である「カタール・スポーツ・インベストメント(QSI)」を経営するパリ・サンジェルマンの会長ナセル・アル・ケライフィ氏の名前も含まれているという。

 QSIは、「カタール・インベストメント・オーソリティ(QIA)」というカタールの投資部門のスポーツ分野に特化した子会社であり、そのQIAは2013年まで、後に同国の首長となるタミーム・ビン・ハマド・アル・サーニー氏が最高責任者を務めていたという、カタールのそのものが運営していると言ってもいい大企業である。

『The Sun』は、アル・ケライフィ氏が、当時のフランス大統領であった二コラ・サルコジに、同氏が愛するパリ・サンジェルマンを買収し、巨額投資を約束する代わりにカタール開催をプッシュするように頼んだ可能性があると報じてもいる。ちなみにアル・ケライフィ氏が、パリSGを買い取ったのは、FIFAの投票から約8か月後のことだ。

 複数のメディアでは、今後、捜査が進んでいけば、カタールでのワールドカップ開催が再考される可能性があると伝えている。ただ、すでに巨額の資金が投資されているこの段階での開催地変更は、あまりにリスクが大きいとも言われているだけに、この先の展開が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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