【ついに最終章へ――J1優勝争い】栄光の権利を有する上位5チームの第31節を展望

2014年10月31日 週刊サッカーダイジェスト編集部

興梠が離脱した浦和、ベストメンバーで臨めるG大阪。

前日のG大阪の結果を受けて、11月3日の横浜戦に臨む浦和。優勝争いはいかなる展開へと向かうだろうか。(C) SOCCER DIGEST

 J1リーグ31節は、11月2日(日)、3日(月)に9試合が行なわれる。優勝争いは、首位の浦和と前節で勝点3差に迫ったG大阪のマッチレースになりつつあるが、今節両チームが勝点を上積みできなければ、鹿島など3位以下のチームにも光明は見えてくる。ここでは上位5チームの試合を展望する。
 
1位 浦和レッズ
勝点58 17勝7分6敗 49得点・27失点 得失差22
 
対横浜(A)/11月3日(月)17:00/日産ス
前回対戦:○1-0(得点者=李)
 
 前節は鹿島との死闘をドローで切り抜けたものの、興梠が右腓(ひ)骨骨折(全治未定だが、シーズン中の復帰を目指している)で戦線離脱を余儀なくされた。チーム最多12得点のゴールハンターが、この重大な局面で不在となるのは実に痛い。
 
 とはいえ、リーグ1と言える前線の選手層を今こそ最大限に生かしたい。横浜戦は次第に調子を上げてきた李のCF起用が濃厚。シャドーはこれまでの起用法から考えると梅崎が先発しそうだ。
 
 ただ、気になるのが、その他のシャドー候補のコンディション。鹿島戦では久々に先発したM・リシャルデスが精彩を欠いたように、矢島や山田らこれまで出場機会を得られずにいる選手たちが、チャンスが来た時に機能するかどうか――。こうした点も優勝へのポイントになりそうだ。
 
2位 ガンバ大阪
勝点55  17勝4分9敗 53得点・29失点 得失差24
 
対仙台(H)/11月2日(日)13:00/万博
前回対戦:△0-0
 
 宇佐美が負傷していた前回対戦は、前線の組み合わせを試行錯誤中だったためゴールを奪い切れず引き分けに終わったが、今回はベストメンバーで臨めるうえ、勢いの点でも分がある。宇佐美や阿部にやや疲労の色が見えるものの、前節のFC東京戦で出場停止だった岩下が復帰し、攻守に穴は見られない。
 
 相手は残留争い中とあって、まずは失点しないように無難な入り方をしてくるだろう。 しかし、相手の出方に応じて速攻&遅攻を使い分けられるのが、今のG大阪の強み。冷静な対応でがっぷり四つに組みさえすれば、勝利を手繰り寄せられるはずだ。
 
3位 鹿島アントラーズ
勝点51 15勝6分9敗 56得点・35失点 得失差21
 
対新潟(A)/11月2日(日)16:00/デンカS
前回対戦:●1-2(得点者=土居)
 
 前節の浦和戦のドローで優勝の可能性は限りなく低くなった。チーム状態は決して上り調子とは言えず、そのうえダヴィが怪我で長期離脱しており、山本も累積警告で出場停止だ。エースと左SBの欠場のダメージは大きく、攻守ともにパワーダウンは明らかだろう。
 
 とはいえ、チームの総合力を考えれば、鹿島優位と言っていい。前回対戦のホームゲームで敗れてはいるが、ACLの出場権を獲得するためにも負けられない重要な一戦で意地を見せるはずだ。
 
4位 川崎フロンターレ
勝点51 15勝6分9敗     50得点・36失点 得失差14
 
対清水(H)/11月2日(日)16:00/等々力
前回対戦:○2-0(得点者=小林、大久保)
 
 前節は残留争い真っただ中の甲府に1-2と足をすくわれ、首位・浦和との勝点差が6から7に広がり、優勝争いから脱落した感は否めない。そのうえ、中村は左足首の状態が芳しくなく、大久保に移籍話が浮上するなど、ここにきてチームが揺れている。
 
 そんな状態のなか、今節も残留争い中の清水をホームで迎え撃つが、ACLの出場権が得られる3位に食い込むためにも負けられない一戦。2年連続得点王に邁進する大久保を軸に、川崎の攻撃陣が機能するか。そして、前節・甲府戦での「1点取ってからサッカーを止めてしまった」(風間監督)という反省を生かせるか。
 
5位 サガン鳥栖
勝点50 16勝2分12敗 36得点・31失点 得失差5
 
対神戸(H)/11月2日(日)19:00/ベアスタ
前回対戦:○1-0(得点者=キム・ミヌ)
 
 前節、ホームの新潟戦で0-2と敗れ、首位との差は勝点8に広がった。得失点差も5と上位陣のなかでは極端に劣り、優勝に向けて限りなく赤に近い黄信号が灯っている。
 
 次節の相手は、強力な外国人アタッカーを擁する神戸。まずはマルキーニョスやP・ジュニオールをいかに抑えるかが重要なポイントであり、林や菊地ら守備陣の奮闘に期待がかかる。前回対戦のように粘り強く守り、数少ないチャンスをモノにする「鳥栖らしい」(安田)勝利を再現したいところだ。
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