「ウーデゴー以来の注目度」番記者が語る久保建英のマドリー移籍。かつての“神童”はいま何をしているのか?

2019年06月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

引く手あまたのなか16歳でマドリーに入団

ともに注目を集めてマドリーBに加入したウーデゴー(左)と久保。前者は結果を残せずレンタル生活に……。(C)Getty Images

 久保建英のレアル・マドリー移籍(来シーズンはBチームにあたるカスティージャでプレー)は、現地スペインでも話題になっているようだ。

 全国紙『AS』のマドリー番を務めるセルヒオ・サントス記者は、『ワールドサッカーダイジェスト』の記事の中で、こう綴っている。

「Bチームでここまで話題になった新加入選手は、ウーデゴー以来だ」

 マルティン・ウーデゴー。この名前を憶えている方もいるだろう。2014年4月、ノルウェーのストレームスゴトセトで弱冠15歳にしてトップデビューを果たすと、その4か月には同国史上最年少で代表デビューを飾った"神童"だ。左利きのアタッカーという点でも、久保と共通点が少なくない。

 その年の12月、EU圏内の移籍が可能になる16歳の誕生日を迎えると、メガクラブからのオファーが殺到。そして15年1月、リバプール、マンチェスター勢、バイエルン、バルセロナなどとの熾烈な争奪戦を制したマドリーへの加入が決定した。

 契約期間は6年で、移籍金は280万ユーロ(3億6000万円)。今回の久保と同じように、Bチームへの加入だったが、トップチームで練習できる契約になっていたという。そして、15年5月23日に行なわれたラ・リーガ最終節のヘタフェ戦では、クラブ史上最年少となる16歳157日でリーガデビューを飾っている。

 しかし、その後の1年半はトップチームでの出場機会が与えられず、Bチームでプレーする日々。17年1月の移籍市場で、オランダのへーレンフェーンに1年半のレンタルに出される結果となった。
 
 マドリーでのウーデゴーについて、S・サントス記者はこう指摘している。

「カスティージャでノーインパクトでも、トップチームでチャンスを得るなど、契約時に盛り込まれた様々な特権を享受していた。結果、チームメイトから総スカンを食らい、ついにチームに馴染むことはなかった」

 へーレンフェーンでも思うような結果を残せなかったノルウェーの逸材は、18年夏に同じオランダのフィテッセにレンタル。18-19シーズンは公式戦39試合に出場して11ゴール・12アシストをマークし、ついに本領を発揮した。
 

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