U-22日本、トゥーロン国際で初の決勝で“王国”ブラジルに奮闘もPK戦の末に敗れて優勝ならず…

2019年06月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

小川の値千金の同点弾

小川はブラジルを相手に一瞬の隙を突いてゴラッソをねじ込んだ。写真:サッカーダイジェスト

 現地時間6月15日、フランスで開催されているトゥーロン国際大会は、サロン=ド=プロヴァンスのスタッド・マルセル・ルスタンで決勝のU-22日本代表対U-22ブラジル代表が行なわれた。

 12日に行なわれたメキシコとの準決勝をPK戦の末に制し、トゥーロン国際で初の決勝進出を決めた日本は、9度目の大会制覇を狙うブラジルを相手にキックオフ直後から果敢なフォアチェックを仕掛けて攻防戦を演じた。

 それでも、先発メンバー11人のうち5人が欧州でプレーし、地力に勝るブラジルは徐々に押し返して、19分に均衡を破る。クーニャのスルーパスに抜け出し、エリア内に侵入したマテウスがゴール右下隅へ冷静に決めた。

 先手を取って、より勢いが増したブラジルは、素早いパスと個人技を織り交ぜた攻撃を展開。かたや日本は相手のタイトな寄せにも苦しめられ、持ち味のコンビネーションからの仕掛けをさせてもらえないまま、押し込められる時間が続いた。

 しかし、日本は前半の終了間際にエースがワンチャンスをモノにする。39分、敵陣深くで、相手CBのクリアミスに反応した小川航基がエリア外から左足でダイレクトボレー。この強烈な一撃がゴール右隅へ突き刺さった。
 
 小川のゴラッソで日本が、今大会無失点だったブラジルの堅守を崩した試合は、1-1となって迎えた後半も前半と同様に精鋭揃いの"カナリア軍団"が主導権を握った。

 再び守勢に回された日本だったが、65分を過ぎてから相手の運動量が落ち始めたこともあり、相手にポゼッションを許しながらも得点を与えず。試合は膠着状態が続いたまま終盤戦へ突入した。

 80分にゴールゲッターの小川が負傷交代を余儀なくされるアクシデントに見舞われた日本は攻撃の軸を失ったことで、敵陣に攻め込む時間はほとんどなかった。だが、連動した守りでブラジルの猛攻に応戦し、全く決定機を創らせなかった。

 そして、試合は、そのまま2対2でタイムアップ。勝負は準優勝のメキシコ戦に続いてPK戦に委ねられた。

 互いに4人目までを成功させたPK戦では、日本は5人目の旗手怜央が失敗し、5対4で勝利したブラジルが9度目の優勝を決めた。日本は奮闘も及ばずにトゥーロン大会の初優勝を逃した。
 

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