【移籍市場超速報】ガットゥーゾが翻意、サポーターの懇願で留任を決意

2014年10月29日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

サポーターの情熱が決意を揺るがせる。

辞意表明から一転、サポーターの情熱に打たれたガットゥーゾは監督続行を決めた。 (C) Getty Images

 10月26日のアステラス戦に敗れ、試合後の記者会見で辞意を表明したギリシャ・スーパーリーグ、OFIクレタのジェンナーロ・ガットゥーゾ監督が、翻意して留任の意思を固めた。
 
 ガットゥーゾの決意を揺るがせたのは、サポーターの強い情熱だった。試合当日の夜には、300人のサポーターが家の前まで押しかけて留任を懇願、翌朝、ガットゥーゾがチームに別れを告げるために練習場を訪れた際にも、門の前に集まった多くのサポーターが「辞めないでくれ」「俺たちを置いて行くな」というチャントを繰り返した。
 
 これを受けて、練習場でチームと話し合ったガットゥーゾは、辞意を撤回して監督を続ける意向を表明した。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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