スクデットを呼び込んだ中田英寿の活躍にイタリア紙が再脚光!「日出づる国のベッカムが物語を書き換えた」

2019年06月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

約20年前の「伝説のゴール」

日本人選手として唯一スクデット獲得を経験している中田。ユーベ戦の活躍は語り草だ。(C)Getty Images

 約20年という月日が過ぎても、伝説のゴールは色褪せないのだろう。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は6月3日、セリエAの20年を振り返るシリーズの1回目として、2000-01シーズンをピックアップ。元アルゼンチン代表FWのエルナン・クレスポ(ラツィオ)が得点王に輝き、ローマが通算3度目のスクデットを獲得した一年を紹介した。

 ローマの優勝は、日本のファンにとっても忘れられない出来事だった。元日本代表の中田英寿が、当時世界最高峰だったセリエAのタイトル獲得に貢献したからだ。

 とりわけ、首位ローマと2位ユベントスが勝点6差で迎えた天王山で、2点を先行されたローマが中田の活躍でドローに持ち込んだ2001年5月6日の一戦は、語り草になっている。

 フランチェスコ・トッティとの交代で途中出場した中田は、豪快なミドルシュートを突き刺して1点を返す。さらに、終了間際にも遠目からのシュートでGKエドウィン・ファン・デルサルを襲い、こぼれ球を押し込んだヴィンチェンツォ・モンテッラの同点弾を演出した。
 
 Gazzetta dello Sport紙は「運命の男は、ペルージャでブレイクし、ローマでトッティの控えだった『日出づる国のベッカム』、ヒデトシ・ナカタだった」と紹介。途中出場から「物語を書き換えた」と賛辞を寄せている。

 さらに、同紙は、中田を「芸術とファッション、デザイン、ワインを愛し、わずか29歳で引退してからは日本酒のアンバサダーとなった、珍しい選手」と表現。シーズン中に外国人枠が撤廃されたことで、中田が「決定的な存在」になり、ローマの優勝につながったと伝えた。

 長い年月を経ても、現地紙から賛辞を寄せられているという事実が、中田の偉大さを物語っていると言えるだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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