リバプールが14年ぶりのCL制覇! トッテナムとの同国対決を制して涙を呑んだ昨季決勝の雪辱を果たす

2019年06月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合はサラーのPKでいきなり動いた

試合巧者ぶりを発揮したリバプールがトッテナムを退けてクラブ史上6度目のCL戴冠を果たした。 (C) Getty Images

 現地時間6月1日にスペインの首都マドリードで開催されたチャンピオンズ・リーグ決勝で、トッテナムとリバプールが対戦した。

 11年ぶりのイングランド勢対決となった今大会の決勝は、両軍ともに主力が怪我から復帰したベストな状態で迎えることとなった。トッテナムは主砲ケインとパサーのウィンクス、かたやリバプールは背番号9を背負うフィルミーノが、それぞれ先発に名を連ねた。

 試合は開始30秒で動く。味方のパスに反応してエリア内に侵入したマネが上げたクロスがシッソコのハンドを誘発。このプレーで得たPKをサラーが豪快に決めてリバプールが先制した。

 早々にリバプールが均衡を破ったことで一気にオープンな展開になるかと思われたが、両軍が持ち味の果敢なフォアチェックを講じ、中盤で激しくボールを奪い合う睨み合いが続いた。

 20分過ぎから失点のショックからの立ち直りを見せたトッテナムは、2列目の左に入ったソン・フンミンの仕掛けを起点に相手ゴールを目指して、局面で激しい肉弾戦を演じるリバプールの守備網を打ち破れずに時間を浪費していった。

 その後もインテンシティーの高い攻防戦が続いた試合は、1-0でリバプールがリードして前半が終了した。

 迎えた後半は、立ち上がりから前半よりもギアを入れたトッテナムが攻勢を強め、敵陣へと勇猛果敢に攻め込む。53分に速攻からアリが決定機を迎えたのをきっかけにして勢いが付いたチームは、67分にアンカーのウィンクスを下げ、準決勝の第2レグでハットトリックを叩き込んだルーカスを送り出し、より前掛かりになっていった。
 
 トッテナムの猛攻を受け、やや後手に回ったリバプールだったが、CBのファン・ダイクを中心にした守りで冷静に対応。さらに前掛かりになる相手の裏を突く速攻を展開して68分には、惜しくも枠は外れたものの、ミルナーが決定的なシュートを放った。

 70分以降、試合はオープンな展開となったものの、両チームの守備陣が高い集中力を維持し続けたこともあり、次点の生まれない時間帯が続いた。そのなかで78分と79分にトッテナムがソン・フンミンとルーカスが強烈なミドルシュートを浴びせたが、いずれも相手守護神アリソンの好守に阻まれてチャンスを逸した。

 残り時間が減っていくなか、焦りの色が色濃くなったトッテナムは、81分にアリを下げて、長身FWのジョレンテを投入。最前線にボールを放り込むパワープレーに転じたが、眼前に立ちはだかる赤い壁を突き崩せなかった。

 そして、トッテナムの猛攻を耐え凌いでいたリバプールが87分にCKの流れから途中出場のオリギが追加点をゲットして試合の趨勢を定まった。

 我慢強く戦い抜き、2-0でトッテナムを打ち破ったリバプールは、ミランを打ち破って"イスタンブールの奇跡"と呼ばれた2004-05シーズン以来となるイングランド勢としては史上最多6度目の戴冠を果たした。
 
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