【J1終盤戦のシナリオ|C大阪編】調子は上向くも、残留には大きな困難が伴う

2014年10月24日 本田健介(サッカーダイジェスト)

調子は上向いてきているが、フルメンバーを揃えられるかが鍵。

疲労はピークにあるかもしれないが、南野抜きにC大阪の攻撃は機能しないと言ってもいいだろう。 (C) SOCCER DIGEST

 徳島の降格が決まったJ1の残留争い。29節終了時で、降格圏に位置するのは17位のC大阪と16位の甲府だ。しかし、依然としてC大阪から13位の仙台まで、勝点4差のなかに5チーム(仙台、大宮、清水、甲府、C大阪)がひしめく混戦状態。各チームの終盤戦の見どころを、週刊サッカーダイジェストの担当記者が展望する。
 
セレッソ大阪
成績(29節終了時):17位/勝点29/7勝8分け14敗/31得点・36失点
 
残り5節の対戦
30節 10/26(日) 対横浜(A) 19:00 前回対戦△2-2
31節 11/2(日) 対甲府(H) 13:00 前回対戦△0-0
32節 11/22(土) 対仙台(A) 17:00 前回対戦●0-1
33節 11/29(土) 対鹿島(H) 14:00 前回対戦○2-0
34節 12/6(土) 対大宮(H) 15:30 前回対戦△1-1
 
ポイント1)チームの現状は?
 27節で残留争いのライバルである清水に敗れて苦境に立たされたが、29節の徳島戦では苦しみながらも3-1で勝利。天皇杯を含め、3試合ぶりの白星を飾り、チーム状況は少しずつだが上向いている。
 
 U-19アジア選手権から南野拓実が戻ってきたことは大きく、カカウも調子を上げつつある。攻撃のキーマンであるこのふたりを活かしながら、残り5戦でより多くの勝点を拾いたい。
 
ポイント2)優勝(残留)するために獲得すべき勝点のノルマは?
10(3勝1分け1敗に相当)
 
 まず残留を争うライバルとの直接対決である、31節の甲府戦、32節の仙台戦、34節の大宮戦は絶対に落とせない。
 
 ここで少なくとも2勝を挙げ、残りの2戦で勝点3~4を取るのが理想だ。ただ、チーム状況が上向きつつあるとはいえ、その勝点計算は非常に困難な道だと言える。
 
ポイント3)終盤戦のキープレーヤーは?
南野拓実
 U-19アジア選手権から帰国した3日後の29節・徳島戦ではフル出場。2ゴールに絡む活躍を見せ、勝点3獲得に大きく貢献した。疲労はあるはずで、残り5戦でコンディションを維持できるかがやや不安だが、若きエースの出来はチームの浮沈に大きく関わる。
 
ポイント4)累積警告や負傷者などの懸念材料は?
 不安があるのは攻撃陣。前記の通り南野は疲労を溜めており、フォルランは左内転筋に違和感を持つ。また、杉本健勇が累積警告3枚、永井龍とカカウが累積警告2枚と、この先フルメンバーで戦えるか、大きな懸念がある。
 
ポイント5)残り5試合で鍵を握りそうな対戦相手は?
31 節・甲府(H)
 
 ライバルとの直接対決3戦のなかでも、特に重要なのが31節の甲府戦。29節終了時点で勝点1差の相手に勝利をしなければ、残留の道は絶たれると言っていい。
 
 固い守備に定評のある甲府だけに、杉本、永井、フォルラン、カカウらFW陣をうまく活かしながら得点を奪いたい。
  
文:本田 健介(週刊サッカーダイジェスト)
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