【U-20W杯・イタリア戦|展望】勝機を見出すならカウンター。キーマンになるのは…

2019年05月29日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

押し込まれる展開が想定されるなか…

イタリア戦の予想スタメン(C)SOCCER DIGEST

U-20ワールドカップ・グループB/第3節
日本 - イタリア
5月29日(水)/18:00/ブィドゴシュチスタジアム(日本時間=5月30日/1:00)

 1勝1分で勝点4の日本は、2連勝中のイタリアと対戦する。グループBの首位につける強敵について、影山雅永監督はこう述べた。
 
「イタリアが良いんですよ。2年前のユーロでコンテがやってた時みたいな」
 
 引き合いに出したのはEURO2016をアントニオ・コンテ監督の下で戦ったアッズーリ。とりわけ似ているのがシステマチックに戦うオフェンス面だという。当時イタリア代表の布陣は3-5-2で、両ウイングバックが敵陣の深くまで攻め込み、実質3-3-4の形になるのが攻撃面での特徴だった。
 
 現U-20イタリア代表も今大会でのシステムは3-5-2。かつてのA代表と同様に攻撃時に4トップ気味で攻めてきたら、日本は押し込まれる展開になるだろう。加えて、相手は2連勝中と、良い流れに乗っている。
 
 そこで日本が勝機を見出すならば、カウンターだろう。素早い守備から攻撃への切り替えで、相手のウイングバックが攻め上がった裏を突ければ理想的だ。
 
 メキシコ戦で好ゲームを演じたこともあり、第2戦のメンバーが先発の中心になるか。ただ、イタリア戦の前日練習では宮代大聖、藤本寛也、郷家友太が疲労を考慮してトレーニングに姿を現わさなかった。そのため、エクアドル戦のスタメンも踏まえて、藤本の代わりに伊藤洋輝、宮代の位置に斉藤光毅を上げ、右サイドにはメキシコ戦で途中出場した中村敬斗が入ると予想する。

 そのなかで、イタリア戦のキーポイントとなるのは2トップだろう。攻撃時には積極的に最終ラインの裏を突くプレーが求められる。スピードがある田川、動き出しに優れる斉藤はどちらもカウンター時に相手の脅威となるはずだ。
 
 ちなみに、EURO2016のイタリア代表は準々決勝でドイツに敗戦。3-4-2-1のシステムでイタリア対策を講じられ、1-1でPK戦の末に屈した。
 
 この一戦をヒントに日本も3-4-2-1のシステムにするのも選択肢のひとつとしてあるかもしれない。ただ、中2日で27日のトレーニングをオフにしたため、戦術を落とし込めたのは前日練習のみ。メキシコ戦の勝利で流れが良いことを考慮しても、システム変更はリスクがあるか。
 
 グループB首位の強敵なだけあって、劣勢の時間帯はあるだろう。それでも、「本当に嫌だなこいつらってイタリア戦でも思わせたい」と影山監督。相手の弱点を突いて、勝利をもぎ取りたい。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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