マンU、“ファーガソン最後の買い物”を1億ポンドで再獲得へ!? 6年前の失敗を恐れずにマネーゲームに挑む

2019年05月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

アーセナルとドルトムントのオファーは断ったとも

クリスタル・パレスで絶対的なエースの地位を確立したザハ。今夏のステップアップ移籍を目指す。 (C) Getty Images

 長い混迷から脱しようとするマンチェスター・ユナイテッドは、来る夏の移籍市場での大幅なテコ入れが予想されている。その中で、巷を賑わせている補強候補の一人が、クリスタル・パレスのコートジボワール代表MF、ウィルフリード・ザハだ。

 今シーズン、公式戦36試合で10ゴール・10アシストを記録して、出色の存在感を示したザハは、今夏の移籍市場でクリスタル・パレスを退団することを公表しており、その動向は大きな注目を集めている。

 ユナイテッドがザハの補強に動くのは、これが初めてではない。2013年の夏に、一度獲得しているのだ。

 2012-13シーズンを最後に勇退したアレックス・ファーガソン元監督の"最後の買い物"として注目を集めたのがザハだった。だが、21歳と経験が浅かったこともあり、ピッチ外で話題になることが少なくなく、ピッチ内では鳴かず飛ばず……。結局、たった2試合のみの出場に終わり、当時は大きな批判を浴びた。

 その後、ユナイテッドに籍を置きながら、カーディフやクリスタル・パレスでレンタル生活を送ったザハは、2015年の夏にようやくクリスタル・パレスに完全移籍を果たした。

 その後、リーグ屈指のドリブラーとして大成したザハの価値は、驚くほど高騰している。英紙『The Sun』によれば、市場価値は8000万ポンド(約116億円)にまで上っているという。
 
 ザハと2023年6月までの契約を締結しているクリスタル・パレスは、当然それ相応の移籍金を要求する構えだ。チャンピオンズ・リーグ(CL)出場を目標に掲げる本人の意向を汲むとしながらも、1億ポンド(約145億円)での売却を目指しており、『The Sun』は、「すでにアーセナルとドルトムントからのオファーを断った」と報じている。

 マネーゲームの様相を呈してきているザハの獲得競争に手を挙げたユナイテッドは、プレミアリーグで6位に終わったためにドル箱である来シーズンのCLに出場できない。

 従って、大型補強をするには厳しい状況だが、不振に喘いだアレクシス・サンチェスやアントニー・マルシアルに代わるサイドアカッターの獲得は急務で、26歳となったコートジボワール代表MFの獲得に大枚を叩く準備をしているようだ。

 また、ザハも、CL出場を最優先としながらも、カーディフ時代の恩師であり、現在ユナイテッドを率いるオレ・グンナー・スールシャールからの熱烈なラブコールに揺れ動いており、交渉の席に着くとされている。

 過去にはデイビッド・モイーズの率いたユナイテッドを「俺のキャリアを破壊しようとしたから腹立たしかった」とも非難していたこともある男が、本当にレッドデビルズ(ユナイテッドの愛称)のユニホームに袖を通すのだろうか――。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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