「彼が望めばウェルカムだ」ロマニスタのサンプドリア会長がデ・ロッシにラブコール!「トッティの時は…」

2019年05月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

36歳のエースを引き合いに…。

ローマ退団が決まったデ・ロッシ(左)。フェレーロ会長(右)の誘いを受けるのか。(C)Getty Images

 残り2試合となったセリエAで6位のローマは、4位アタランタを3ポイント差で追っており、厳しいながらもチャンピオンズ・リーグ(CL)出場権(4位以内)獲得の可能性を残している。だが、5月14日の発表以降、話題となっているのは、今シーズン限りでの退団が決まったダニエレ・デ・ロッシのことばかりだ。

 ローマ出身でロマニスタ(ローマ・ファン)でもあるサンプドリアのマッシモ・フェレーロ会長は、デ・ロッシにサンプ加入を呼びかけている。イタリア紙『Corriere dello Sport』によると、「数週間前に話したときは、1年休みたいと言われた。彼が来たいと望むなら、私はウェルカムだよ」とラブコールを送った。

「(デ・ロッシ退団は)イタリア・サッカーの歴史でもっとも悲しい瞬間のひとつだと思う。ローマの皇帝がまたひとり、去ってしまうんだ。考えられない結末でもうひとりの大黒柱(フランチェスコ・トッティ)がいなくなり、今度はデ・ロッシが思ってもみなかった形で去ることになった」

 フェレーロ会長は「トッティが引退した時も、すごく無念だった。サンプに誘ったが、無理だと言われたんだ。今度はダニエレでトライする」と、諦めていないようだ。
 
 ローマのサポーターはジェームズ・パロッタ会長を非難している。同じクラブを率いる者として、フェレーロ会長は「ローマのフロントには敬意を払う。誰だって自分の思うようにするもの」と擁護した。そのうえで「サポーターはリスペクトしなければならない」とも述べている。

「サポーターがいなければ、会長など存在しない。我々全員がそれを理解しなければ。サポーターはイタリア・サッカー界全体のお客さんであり、配慮した扱い方をしなければならない。もっとサポーターからの敬意を得る必要がある」

 デ・ロッシが競争力のあるチームでまだ役に立てるかと問われると、フェレーロ会長は「私はそう思う。クアリアレッラのように、絶滅しつつある類の選手だ」と返答。36歳にして得点ランクトップに立つ自軍のエースを引き合いに出し、改めてデ・ロッシに加入を呼びかけた。

「クアリアレッラも『もう終わり』と言われたが、キャリアベストのシーズンを過ごしている。デ・ロッシが一緒になったら、すごいことをやってくれるんじゃないか。

 ダニエレはひとつのプレーやゴールで試合を解決できる選手だ。議論の余地のない、最高級の選手だよ。そういう選手はやめちゃいけない。その血には、DNAには、サッカーがあるんだ。別次元の怪物であり、アーティストなんだよ。アートを買うことはできない」

 アメリカが新天地の有力候補と言われ、Jリーグ入りも取り沙汰されているデ・ロッシ。フェレーロ会長の熱き呼びかけに、どう答えるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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