ビエルサの”フェアプレー精神”に欧州メディアは称賛の声。大迫勇也にも再脚光が!

2019年05月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

大迫が見せたフェアプレー精神とは?

2015年、奇しくも現在所属するブレーメンとの一戦で見せた大迫の振る舞いは称賛を集めた。(C) Getty Images

 現地4月28日に行われたイングランド2部のリーズ・ユナイテッドとアストン・ビラとの一戦は1-1で引き分けている。

 この試合の後半、リーズを率いるマルセロ・ビエルサ監督が選手たちに「アストン・ビラにゴールを許せ」という驚きの指示を出したことが現地で話題となった。複数のメディアが報じている。

 詳細はこうだ。スコアレスで迎えた72分、アストン・ビラの前線で選手が負傷して転倒。ビラの選手たちはプレーを止めるようにアピールしたが、リーズはどのまま攻撃を続けて、MFマテウス・クリヒがゴールを決めた。

 その後、両チームの選手たちがヒートアップ。とりわけ激しく抗議したビラのアンワル・エル・ガジはレッドカードを提示されて退場処分となった。

 だが、この得点を「フェアプレーではない」と判断したビエルサは、プレー再開のキックオフ前に選手たちに守備をするなと命じた。棒立ちになったリーズの選手たちの間を縫って、77分にMFアルバート・アドマが同点ゴールを決め、試合はドローに終わっている。

 試合後の会見で、ビエルサは「ゴールを返した。それだけだ。イングランドのフットボールにはスポーツマンシップがあるんだろう?」とコメント。このドローによってリーズは自動昇格の望みが絶たれている。

 だが、英紙『The Guardian』は、ビエルサが1月に対戦相手の非公開練習をスタッフに偵察させ、罰金処分を受けたことに言及しながらも、「ビエルサは、単なる風変わりな名伯楽ではない。彼は道徳的な"信念"を持っている。リーズのファンはたとえ昇格を逃したとしても、ビエルサの行ないを忘れないだろう」と賞賛を送っている。

 また、海外メディアもビエルサの振る舞いに感嘆している。ベネズエラ紙『La Republica』は「ビエルサの行ないはフェアプレーと称賛された。これまでもフットボールではファンが拍手を送りたくなるプレーが生まれている」と評し、過去にプレミアリーグ、ブンデスリーガなど欧州で話題になったフェアプレー5選を紹介している。

 そのうちのひとつが、2015年、当時ケルンに所属していた大迫勇也の振る舞いだ。

「ブレーメンとの一戦だった。ケルンの大迫はゴールライン際でDFと競り合い、ボールはラインを割った。一瞬のプレーで、審判にCKと判定した。だが、この日本人選手はレフェリーのミスに気づき、自らボールに当たったことを認めている」

 大迫のアピールにより、CKはGKに変更された。この行為は当時も称賛され、ブンデス公式が「日本のスター選手、大迫が素晴らしいフェアプレーを見せた」と動画で紹介していたほどだ。

 英国でビエルサの指示を咎める声がないわけではない。だが、フェアプレーとは何なのか、その意味が改めて問われるひとつの出来事になったのではないだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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