セレソンの至宝ネイマールが見せた試合後の行動が、波紋を広げている。

　現地時間４月27日に開催されたフランス・カップ決勝でパリ・サンジェルマンはレンヌにPK戦の末に敗戦。大会５連覇を逃した。

　ネイマールのパフォーマンスは秀逸だった。13分にCKからダニエウ・アウベスのゴールをお膳立てすると、21分にはアンヘル・ディ・マリアの絶妙なパスを受けて自ら鮮やかなループシュートを決めてみせた。

　しかし、チームはその後に２点差を追いつかれて、PK戦で敗北。ネイマールは１ゴール・１アシストが勝利に結びつかなったことで、フラストレーションを溜め込んでいたのかもしれない。問題の行動は表彰式で起きた。

　表彰式の舞台となるスタンドを上がっていく際にネイマールは、途中で足を止める。スマホで撮影していた通路側の男性に何か言われたのか、挑発的な表情で言葉を浴びせると、その男性の顔面付近を目がけ、相手を突き飛ばすような形で右手を出したのである。あまりに突然の行為に周囲も一瞬、何が起きたのかわからない様子だった。

　その後、味方選手に止められて大事に至らずに収拾したものの、ブラジル代表FWの見せたあるまじき行為は、SNSを中心に拡散され、大きな問題となっている。
 

　英紙『Daily Mail』は、「恥ずかしい敗戦だ」として、衝突時に「男性の１メートルぐらいの距離に子どもがいた」と指摘し、ネイマールの振る舞いがスター選手としてあるまじきものだと糾弾。さらにこう続けている。

「彼は携帯のカメラを向けていたファンに怒っているように見える。そして、男性の電話を押しのけた。そこでネイマールは暴言を吐き、ファンの顎をとらえたようだ」

　また、米メディア『ESPN』のツイッターが決定的瞬間を収めた動画を公開するとファンからは、「彼は厳しい処分を受けるべきだ」、「負けた後にこれは最低だ」、「いつになったら品格を学ぶ？」、「パリから抜け出すための手段を探しているんだ」といった厳しいコメントが数多く寄せられた。

　ネイマールが、なぜこのような行為に及んだのかは定かではない。だが、チームが５連覇という偉業を逃した後だけに、その振る舞いは後味の悪さだけを残してしまったと言わざるを得ない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部