2019東京国際ユースサッカー大会が5月3日に開幕! 若き才能へ向けて川口能活氏からの激励のメッセージ!

2019年04月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

日本を代表するGKが振り返る「僕が14歳の時は…」

東京国際ユースサッカー大会を戦う若き才能たちへW杯4度出場の元日本代表からのメッセージが送られた。

 2008年から始まった伝統と歴史ある東京国際ユース(U-14)サッカー大会が、今年も開催される。

 日本からはFC東京などJクラブや東京都トレセン選抜、海外からはアルゼンチンのボカ・ジュニオルスやイングランドのトッテナム、韓国のFCソウルなどが参戦。熾烈な戦いを繰り広げる。

 サッカー界の未来を担う将来が楽しみな若者たちへ、元日本代表GKの川口能活氏が激励のメッセージを送った。

――◆―――◆――

 自分が14歳の時、中学2年生の頃を振り返れば、とにかくGKとしてのスキルアップを考えていました。キャッチングやセービングなど、個人的な課題を克服するために必死でしたね。その年に初めて全国大会で優勝するのですが、その後にジュニアユース代表の候補に選ばれて、ようやく世界を意識し始めるようになりました。当時はまだ国際大会の経験もなくて、いかに国内で勝ち進んでいくか、いかに自分自身を高めていくかに集中していた段階から、次のステージに一歩進めたというか。14歳はそういう時期でもありました。

 いずれ世界を相手に戦うことを念頭に置いてサッカーを続けるのは大事だとは思います。ただ、その前に、一プレーヤーとしてまずやらなければいけないことって、必ずあると思うんです。技術を磨くのはもちろん、戦術的なことなどサッカーという競技の理解を深めるとか。

 先の目標ばかりを見すぎて、この時期に身に付けておくべきものを疎かにしてはダメ。14歳の時に、ガムシャラに自分のプレーを向上させようと練習に励んでいた日々は決して無駄ではなかったし、将来的にプロになることを考えれば、むしろタメになったと、今でも強く感じています。

 とはいえ、この東京国際ユースサッカー大会のように、世界と戦える舞台があるのは、すごく良いことだと思います。自分がやるべきことをやる、それを踏まえたうえで、こうしていろんな国のチームとピッチの上で戦えるのは、大きなアドバンテージになる。間違いなくレベルアップにつながるはずです。

 早いタイミングで世界と〝真剣勝負〞できる意義は大きい。日本人はどうしても身体つきが小さかったりして、ともすれば外国人選手に対して萎縮してしまうかもしれない。でも、10代のうちから国際舞台を経験していれば"慣れ"ができて、臆せずプレーできるようになる。とにかく、チームとしての戦い方や戦術はあると思いますが、せっかくの貴重な機会だし、自分の持てる力をすべて出すつもりで、精一杯、プレーしてほしい。それに尽きます。

 14歳前後は、一番変化が起きる時期でもあります。僕も、懸命に上手くなろうと努力しながら、日本一を獲って、代表候補に選ばれて、自信をつけることで、考え方も変わったし、プレーの幅も広がった。それで一気に、具体的な目標を立てられるようにもなりました。飛躍するためのきっかけが、いろんな場面で見つかる年代でもあるので、そのチャンスを掴んでほしいです。

 大会自体も、多くの国が参加するだけに見どころはたくさんあるはず。各国のサッカーのスタイルにはどんな違いがあるのか、海外の選手たちは14歳の時点でどんなプレーをするのか、など。選手たちも観客の方たちも存分に楽しんでもらいたいですね。

PROFILE 
かわぐち・よしかつ/ 1975年8月15日生まれ、静岡県出身。現役時代は横浜、
ポーツマス(イングランド)、ノアシェラン(デンマーク)、磐田、岐阜、相模原でプレー。日本代表としては96年のアトランタ五輪ほか、ワールドカップには98年大会から4回連続出場を果たした日本を代表するGK。昨季限りで25年間の現役生活に終止符を打ち、現在は日本協会のナショナルトレセンのGKコーチとして後進たちの指導にあたる。

■大会概要
【主催】
東京都
公益財団法人東京都スポーツ文化事業団
公益財団法人東京都サッカー協会

【日程】
5月3日(金・祝)
1次ラウンド 11:00~ 駒沢/AGFフィールド
5月4日(土・祝)
1次ラウンド 10:30~ 駒沢/AGFフィールド
5月5日(日・祝)
2次ラウンド 10:00~ 駒沢
5月6日(月・振休)
2次ラウンド&表彰式・閉会式 9:30~(決勝戦15:00~) 駒沢
※試合時間は変更になる可能性があります。予めご了承ください。

【会場】(入場無料)
駒沢オリンピック公園総合運動場(陸上競技場、補助競技場、第二球技場)
AGFフィールド(1次ラウンド一部試合のみ)

【参加都市(チーム)】
北京(三高FC)、ベルリン、カイロ、ジャカルタ、モスクワ(チェルタノヴォ)、
ニューサウスウェールズ、パリ、サンパウロ(パルメイラス)、ソウル(FCソウル)、
ブエノスアイレス(ボカジュニアーズ)、ロンドン(トッテナム)、岩手、宮城、福島、
茨城、柏レイソル、東京(トレセン選抜、中体連選抜、FC東京、東京ヴェルディ)
※参加都市、参加チームは変更になる場合がございます。予めご了承ください。

■大会の詳細は公式ホームページへ
http://www.tokyo-u14.com/
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