「ゲームプラン通りどころか、それ以上」。久保建英が鹿島戦で掴んだ手応え【FC東京】

2019年04月15日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

久保は守備の局面で安西を抑え込んだ

鹿島戦で複数の得点の起点になった久保。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1・7節]FC東京3-1鹿島/4月14日/味の素スタジアム

 鹿島をホームで迎え撃った一戦は、FC東京の完勝に終わった。全員守備からの速攻が「ハマっていたと思います」という久保は、「ゲームプラン通りどころか、それ以上」とチームのパフォーマンスに手応えを掴んでいた。

 前半5分に小川のクロスから永井のヘッドで先制したFC東京は、続く16分に久保と永井の連係から抜け出したⅮ・オリヴェイラの個人技で追加点。さらに29分には久保のクリア気味のボールに反応したⅮ・オリヴェイラがドリブルシュートを決めて、3-0とした。後半に1点を返されたものの、ほぼ危なげないゲーム運びで鹿島を粉砕したFC東京の戦いぶりに、久保は満足しているように見えた。

 この日、68分までプレーした久保は攻守に渡り貢献した。守備の局面では「(鹿島の左SBである)安西選手にはカットインからのクロスで何回も決められていて、それはチームのスカウティングで出ていたので、いつもより中を警戒してプレーしました」と言うように、内に切るやり方で対応。結果的にほとんどチャンスを作らせなかった。

 そして攻撃面では2点目と3点目の起点になった。巧みな浮き球のパスで速攻を発動させた「2点目はちゃんと狙いました」と説明した久保も、3点目については運的な要素も絡んでいたという」。実際、彼は「3点目はほぼクリアみたいな、とりあえずディエゴに蹴っておこうという感じですね」と振り返っている。
 
 3節の鳥栖戦あたりからしっかりとゴールに絡むようになった久保は試合を重ねるごとに存在感を増している印象だ。長谷川監督も、鹿島戦での久保の働きぶりについては次のように評価していた。

「前半は言うことない。守備の部分でも安西みたいな代表選手とマッチアップしても臆することなく、プレーできていましたから。ルヴァンカップから中3日、もちろんルヴァンのほうは時間を制限して30分ぐらいしか出していませんが、そういう中でしっかりとプレーをして、得点につながるような働きもしてくれたので良かったと思います」

 決して最高の出来ではなかったが、それでもゴールに絡む。鹿島を撃破するうえで、久保は間違いなく勝利の立役者のひとりだった。

取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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