「決勝には出ない!」ワトフォードの正守護神がFA杯ファイナルの出場を拒否!その真意は?

2019年04月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

相手が格上シティでも…。

粋なコメントを残したフォスター(左)。ファイナルの舞台でゴメス(右)が花道を飾るか。(C)Getty Images

 4月7日に開催されたFAカップ準決勝は、ワトフォードが延長戦の末にウォルバーハンプトンを3-2で下し、ファイナルに駒を進めた。

 62分までに2点のビハインドを背負ったワトフォードだったが、79分にジェラール・デウロフェウのゴールで1点を返すと、後半アディショナルタイムにトロイ・ディーニーが倒されてPKを獲得。これをディーニーが自ら決めて、土壇場で延長に持ち込む。

 そして104分に、デウロフェウが再びネットを揺らし、劇的な逆転勝ちを収めた。

 英公共放送『BBC』によると、ワトフォードがFAカップで決勝に進んだのは、1984年以来35年ぶり2回目。ウェンブリーでの試合に勝利したのは、99年5月のボルトン戦以来、20年ぶりとなる。

 ハビ・グラシア監督は試合後、「(途中までは)すべてを失っていたが、気概を示せた。選手たちを誇りに思う」と、敗退寸前からの大逆転劇を演じた選手たち、とりわけ途中出場から2得点を挙げたスペイン人FWを称えた。

「(スタメン落ちをしたことで)ジェラールは不満だったと思う。そういう怒りを感じ、自分の力を示そうと発奮してくれるのは嬉しい。先発でなくても、彼が重要な存在になると分かっていた。投入する時に2点をリードされていたのは想定外だったがね」
 
 決勝に向けての注目ポイントのひとつが、GKの起用だ。ここまでFAカップでの5試合は、第2GKのエウレリョ・ゴメスがゴールマウスを守ってきた。38歳の元ブラジル代表GKは、今シーズン限りで現役を引退する意向を明かしている。

 ただ、ファイナルで対戦するのは、4冠の可能性を残している格上マンチェスター・シティだ。それだけに、正守護神のベン・フォスターの起用も考えられる。グラシア監督はGKのチョイスについて明言を避けた。

 だが、フォスター自身は決勝での先発出場を「絶対に断る」とコメント。ゴメスの最後の晴れ舞台を奪うなど考えられないと主張している。

「ゴメスが出場するの相応しい。彼がプレーすべきだ。それは疑いないよ。彼は決してこのクラブを失望させることがなかった。それは今後も変わらない。今日もファンタスティックだった」

 グラシア監督はフォスターの言葉をどう受け止めただろうか。注目のファイナルは5月18日に、ウェンブリーで開催される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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