堂安律、絶好機を決められずに悔しい途中交代…フローニンヘンは強敵AZに完敗で欧州行きも遠のく9位転落

2019年03月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

得意のドリブル突破から最大の見せ場を作るも…。

チームが苦戦を強いられるなか、得意のドリブル突破でチャンスメイクをした堂安。しかし、目に見える結果は残せなかった。 (C) Getty Images

 現地時間3月30日、オランダ・エールディビジ27節で、8位のフローニンヘンは敵地に乗り込んで4位のAZと対戦した。

 代表戦での戦いを終えてチームに戻ってきたフローニンヘンの堂安律は、この日も4-4-2の右サイドハーフで先発出場。もう一人の日本人、板倉滉はベンチスタートとなった。

 立ち上がりからホームチームのペースで進んだなかで受け身に回ったフローニンヘンはショートカウンターからチャンスを見出すと、24分に堂安が見せ場を作る。得意のドリブル突破からエリア内に侵入して強烈なシュートを放ったが、惜しくも相手GKに弾かれた。

 ただ、試合はその後もAZが圧倒的に攻め込む展開が続いた。そのなかでフローニンヘンは35分過ぎから守備的な4-4-1-1にシステムを変動。それによって堂安もシャドーにポジションを変更したが、相手のタイトなマークに苦しんで本来の躍動感は見せられなかった。

 試合は、決め手を欠いたホームチームの拙攻もあって前半はスコアレスで折り返した。
 
 迎えた後半も主導権を握ったのはAZだ。両サイドを使ったワイドな攻撃を展開しては、幾度となく敵ゴールに迫っていった。かたや守勢に回されたフローニンヘンは全員が自陣に深くまで下げられ、攻撃への糸口を掴めないまま、時間を消費していった。

 チームが苦しむなか、自由にポジションを変えて攻撃にアクセントを加えようと奔走した堂安だったが、前半以上に厳しさを増した相手のチェックを前に持ち味の鋭いドリブル突破は鳴りを潜めた。そして、徐々に疲労の色も色濃くなっていった64分にエル・ハンクリと交代。目に見える結果を残せないまま、お役御免となった。

 試合は堂安の交代からほどなくして動く。70分、CKから元オランダ代表CBのフラールが渾身のヘディングシュートを突き刺したのだ。

 先手を取られて耐え凌ぐゲームプランが崩れたフローニンヘンは、一転して攻めに出るも、逆にゴール前の人数を増やして逃げ切り態勢を固めたAZの守備ブロックを、疲労困憊のフローニンヘンは最後まで破れず……。結局、試合は1-0で決着がついた。

 強敵に文字通りの完敗を喫し、エールディビジでは1月27日のPSV戦(19節 ●1-2)以来の黒星となったフローニンヘンは9位に後退。来シーズンのヨーロッパ・リーグ出場権を懸けたプレーオフ出場圏内の7位ユトレヒトとは勝点5差となった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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