ロシアW杯得点王のケインに大英帝国勲章! 日本人も受章した“MBE”とは上から何番目の栄誉?

2019年03月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

25歳の若さにしてバッキンガム宮殿で──

左からパートナーのケイトさん、ケイン、そしてご両親とバッキンガム宮殿にて。これほどの親孝行もないだろう。(C)Getty Images

 ロシア・ワールドカップ得点王、ハリー・ケインがバッキンガム宮殿を訪れ、栄えある瞬間を迎えた。

 現地時間3月28日、英国で行なわれたのが大英帝国勲章の授与式。昨夏のワールドカップで6得点を挙げて大会得点王に輝き、イングランド代表を28年ぶりのベスト4に導いたケインは、その功績が評価され、年明け発表の受勲者リストに名を連ねていた。そしてこの日晴れて、両親とパートナーのケイト・グッドランドさんの3人を連れ立って、セレモニーに臨んだのだ。

 やや緊張した面持ちで、ケンブリッジ公フィリップ王子(イングランド・サッカー協会の名誉会長でもある)から勲章を胸に付けられたケイン。今回はMBEの略称で知られる「メンバー」というランクだが、はたしてこれはどれほどの位置づけなのだろうか。

 大英帝国勲章は、5つのランクに分類される。上から順番に、

1)ナイト・グランド・クロス/デイム・グランド・クロス(GBE)
2)ナイト・コマンダー/デイム・コマンダー(KBE/DBE)
3)コマンダー(CBE)
4)オフィサー(OBE)
5)メンバー(MBE)

 となっており、ケインには25歳という若さもあってか、今回は5番目の「メンバー」が与えられた。

 
 よく聞く"サー"の呼称は、上位ふたつのナイト勲章を得た人物に許される称号。だがマンチェスター・ユナイテッドで黄金期を築いたアレックス・ファーガソン、あるいは1966年ワールドカップ優勝メンバーであるボビー・チャールトンらは、カテゴリーでは3番目の「コマンダー」を受章したのみ。それとは別に「ナイト爵位」を与えられているため、名前の頭に"サー"を付けて呼ばれるのだ。

 このように英国の叙勲は幅が広く、やや複雑。これまでに国内外の数多の著名人が栄誉を受けており、ケインと同じ五等の「メンバー」を受章した人物としては、歌手のアデルや日本の俳優・真田広之、小説家のC・W・ニコル、元ビートルズのジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの両名などがいる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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