［キリンチャレンジカップ］日本 １-０ ボリビア／３月26日／ノエビアスタジアム神戸
 
　ボールを保持しながら、前半は０-０。徐々に嫌な雰囲気が漂うなか、59分からピッチに立った堂安律は与えられた仕事を着実に遂行した。

　３月26日に行なわれたキリンチャレンジカップのボリビア戦。０-０で迎えた76分、高い位置で自らボールを奪うと、ゴールに向かってドリブルを開始。南野拓実にボールを預けると、最後は左サイドでパスを受けた中島翔哉が冷静に相手を外し、ニアへ強烈な一撃を突き刺した。

　追加点は奪えなかったものの、堂安は限られた時間でチャンスを演出。ゴールの起点にもなり、チームの勝利に貢献した。
 
　森保ジャパン"三銃士"の中島、南野とともに、後半途中にピッチへ送り込まれた堂安。代表戦では２度途中から出場しているものの、いずれも２－０と趨勢がほぼ決まった状態での投入だった。
 
　しかし、今回は過去のシチュエーションとは異なり、スコアレス。１点が欲しい場面での起用だった。所属クラブも含め、途中出場の機会は多くないが、それでも堂安は０－０の局面で何をすべきかを言われなくとも理解していた。
 

「スタートと出るのは違うので、展開というか、流れを変えるつもりで入りました」と本人が話した通り、足元で受けるだけではなく、背後への抜け出しなどから停滞感が漂っていた攻撃を活性化。そして、前述の通り、カウンターから中島のゴールを演出したのは流石だった。
 
　限られた時間で存在感を示した一方で、本人はボリビア戦の出来に納得していない。本人も「まだまだ課題があるなと感じましたし、もっとできるなと自分自身では感じています」と殊勝な言葉で反省の弁を述べ、自身のレベルアップに貪欲な姿勢を見せた。
 
「オランダに帰って、課題はあるので努力をしてアピールする必要がある」とは堂安の言葉。改善点については明確な回答をしなかったものの、稀代のレフティにはやるべきことは見えているのだろう。フローニンヘンへ戻り、さらなる成長のために歩みを止めるつもりはない。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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