ドイツ、劇的にEURO予選初戦を制す! オランダは2点差から追いつくも猛攻を仕掛けた終盤に落とし穴が…

2019年03月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

ロイスは88分からの登場でチームを救う!

劇的な決勝ゴールを決めたシュルツ。前半は左サイドで効果的な上がりを何度も見せ、アシストも記録するなど、存在感を示した。 (C) Getty Images

 3月24日(現地時間)、EURO2020予選が行なわれ、グループCではドイツが3-2でオランダを下した。
 
 昨年のネーションズ・リーグでは0-3の完敗を喫した地であるアムステルダムに戻って来たドイツ。グループCはチーム数が奇数のため、オランダがベラルーシを4-0で下した後の2戦目であるのに対し、ドイツは今回が予選初戦である。
 
 立ち上がりから積極的に攻め込んだのは、雪辱を期するアウェーチーム。2分にザネが左サイドを抜け出し、折り返しをニャブリが受けて右に流れながらファーストシュートを放つ。最初の決定機でもあったこの一撃は、GKシレッセンが好守で防いだ。
 
 CBのギンターまでがドリブルで再三上がるなど攻撃的なドイツは、ホームチームを押し込んで、最初の8分間は一度もまともな攻撃を許さない。オランダが最初にフィニッシュまで持ち込んだのは、デパイが好位置でのFKを直接狙った11分になってからだった。
 
 そして15分、ドイツはシュルツが左サイドを抜け出してクロス。ザネがニアで受けて強烈な左足でのシュートを右のサイドネットに突き刺し、敵地で先制ゴールを奪う。
 
 リードされたオランダは25分、速攻からデパイのラストパスを受けたバベルがフリーで決定機を迎えるが、強シュートはGKノイアーのセーブに遭って枠を外れる。ノイアーは27分にも、プロメスの右からのクロスをダイレクトで合わせたバベルのシュートを至近距離で浴びるが、これも正面でブロックしてみせた。
 
 ピンチをしのいだドイツは34分、縦パスで抜け出したニャブリが左サイドからカットインし、2人をかわしてからゴール右隅に突き刺すファインゴール。アウェーチームに追加点をもたらす。
 
 その後も、38分にケーラーのヘディングシュート、39分にザネが抜け出してのシュートと、ドイツは好機を作りながら、前半を終えた。
 
 後半、オランダは立ち上がりから敵陣に攻め入り、CKからのプレーでデパイが左から入れたクロスに、デリフトが競り勝ってのヘディングシュートを決め、早くも1点を返す。
 
 勢いづいたホームチームは再三、分厚い攻めを見せる。その都度、ゴール前で必死の守備を強いられたドイツは、自陣でボールを回して試合を落ち着かせると、徐々に攻撃のかたちを作れるようになる。
 
 しかし、ボールを奪うとすかさず縦に速い攻撃を仕掛けるオランダは63分、左からのクロスを受けたデパイがエリア内で粘り、混戦でヴァイナルダムとのパス交換からゴール左隅にシュートを決め、試合を振り出しに戻した。
 
 ネーションズ・リーグでのホームゲームでも、前半2点リードして優勢に試合を進めながら、終盤に追いつかれるという苦い思いを味わったドイツは、70分にゴレツカを下げてギュンドアンを投入し、悪い流れを変えようとするが、ホームチームの圧の前に、自陣でプレーする時間が続く。
 
 縦パスを入れるとカットされて一気に攻められ、何とか相手陣内深くに侵入しても、やはりカウンターからゴールに迫られるという苦しい状況……。そんななか、82分にエリア左の好位置からFKのチャンスを得るが、クロースのシュートはゴールマウスを捉えられない。
 
 84分のニャブリの単独突破からのフィニッシュもシレッセンが正面で止められたアウェーチームは、ホームで勝点3を奪うべくオランダが攻勢を強めるなかで、88分にニャブリからロイスへの交代に踏み切る。
 
 そして、ここから敵陣でボールを繋いだドイツは、90分、ギュンドアンのスルーパスでロイスが左サイドを抜け出してマイナスのクロス。これをシュルツがダイレクトでゴール右隅に流し込み、勝ち越しに成功した。
 
 レーブ監督の采配が的中するかたちとなったドイツは、2分間のアディショナルタイムを耐え抜き、敗北の危機を乗り越えて大きな勝利を手にした。公式戦での勝利は、ロシア・ワールドカップのスウェーデン戦以来、6試合ぶりである。

 一方のオランダとしては、2点ビハインドをはね返したとはいえ、終わってみれば悔いばかりが残る一戦となってしまった。

 なお、3月24日に行なわれたEURO2020予選の試合結果、グループ順位は次頁の通りである。

次ページ3月24日のEURO2020予選の試合結果&グループ順位

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