代表復帰のC・ロナウド、前線で奮闘もゴールならず…拙攻ポルトガルはEURO予選初戦で無得点ドロー

2019年03月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

アウェーのウクライナは堅守で勝点獲得!

C・ロナウド自身は随所に、さすがと思わせるプレーを見せたが、ポルトガルは相手の堅守の前に、効果的な攻撃を仕掛ける回数が非常に少なかった。 (C) REUTERS/AFLO

 3月23日(現地時間)、EURO2020予選が欧州各国で行なわれ、グループBではポルトガルとウクライナの一戦がスコアレスドローに終わった。

 ホームのポルトガルは、エースのC・ロナウドがロシア・ワールドカップ以来の代表復帰。背番号7のキャプテンは、前線の右サイドで試合開始を迎えた。

 公式戦ということで、互いに慎重で守備に重きを置き、自陣では速い寄せで相手に余裕を与えない。特にウクライナは帰陣も速く、多くの選手によって守備ブロックを形成するため、強力な攻撃を誇るポルトガルもボールは保持するものの、効果的なプレーを見せられない。

 16分にCKからペペがクリアボールをダイレクトボレーで叩いて、ようやくこの試合のファーストシュートを放つという堅い内容の一戦。一方のウクライナのフィニッシュは、21分にカウンターからカットインを仕掛けたコノプリャンカの一撃が最初だった。

 C・ロナウドは厳しいマークを受けながらも、前線で左右にポジションを移しながらチャンスを窺い続け、23分に縦パスをペナルティーエリア左で受け、フェイントでマーカーをかわして決定的なシュートを放つが、GKピヤトフにブロックされる。

 27分にもエリア左からDFを抜き切らない状態から鋭いシュートをピヤトフに浴びせるなど、C・ロナウドはチャンスは少ないものの、確実にウクライナ守備陣に脅威を与えていた。

 ポルトガルはカンセロ、ゲレイロの両SBが頻繁に上がるが、クロスは味方に合わずにはね返され、効果的な縦パスもなかなか入らず。一方のウクライナも、カウンターを仕掛けてもゴールには滅多に近づけず、互いに決定機は作れないまま前半を終えた。

 後半、攻勢のポルトガルは51分、カンセロの縦パスをC・ロナウドが落としたところを、後方から走り込んできたA・シウバがダイレクトで叩いて最初の得点機を迎える。A・シウバはさらに57分、エリア左からゴール右隅に決定的なシュートを飛ばすが、ピヤトフのファインセーブに得点を阻まれた。

 ホームチームは徐々にウクライナ・ゴールに近づき、個のテクニックとパスワークで相手守備陣を崩しかけるが、最後のところでプレーの精度を欠いて、フィニッシュまで持ち込めない。

 68分にC・ロナウドが突破を試みて倒され得た好位置でのFKもゴールには繋がらず、その後のカウンターのチャンスでも手間取っているうちに相手にゴール前を固められ、カンセロのフリーでのクロスはそのままゴールラインを割ってしまう。

 79分に敵陣でのパスカットから、ゴール前で揺さぶりをかけて、最後はC・ロナウドが高速クロスを右から入れるが、集中したウクライナDF陣はこれをはね返す。ミドルはブロックされ、82分にCKからD・ソウザが競り勝って放ったヘディングシュートも、ピヤトフが確実にセーブする。

 攻めあぐねたまま終盤に入ったポルトガルは、逆に84分、ウクライナに立て続けにカウンターを食らい、コノプリャンカのシュートをGKルイ・パトリシオがこぼしたところを、モラエスに押し込まれそうになるという、この試合唯一にして、最大のピンチを迎えたが、追走したディアスが何とかCKに逃げる。

 その後は再び攻勢に立ったホームチームは、相手ゴールに迫り、W・カルバリョがミドル、D・ソウザが強シュート、そしてC・ロナウドの打点の高いヘッドを炸裂させるが、ピヤトフの牙城は崩せない。アディショナルタイムにC・ロナウドが左から入れたクロスに反応したD・ソウザが倒れた場面でも審判の笛は鳴らず、最後までゴールネットは揺れなかった。

 ホームで勝点1止まりのポルトガル。ウクライナの粘り強い守備に最後まで苦しめられた格好だが、組織力の面で課題を残したのも事実である。ここから欧州王者は、どれだけチーム力を高めていけるか。次の試合は25日、ホームにセルビアを迎える。

 なお、3月22日に行なわれたEURO2020予選の試合結果等は、次頁の通り。

次ページ3月22日のEURO2020予選の試合結果

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事