【日本代表】香川真司が感じた「コロンビア戦の収穫と課題」

2019年03月23日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「ペナルティエリアに入った時に最後どう崩すか」

ロシア・ワールドカップ以来、代表戦に出場した香川。しかし、そのコロンビア戦でゴールを奪えなかった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ]日本 0-1 コロンビア/3月22日/日産スタジアム
 
 前半、ピッチの外から試合を眺めていた香川真司は、コロンビア陣内に攻め込む日本代表に対してポジティブな印象を抱いていた。
 
「非常にアグレッシブで速い攻撃がチームとしてできていた。皆が自信を持ってプレーしていたし、大きな刺激を受けました」
 
 実際、前半の日本は堂安律や中島翔哉の個人技を頼りに押し気味に試合を進め、シュートに持ち込むシーンが多かった。実際、前半のシュート数はコロンビアの3本に対して日本が8本。香川も「一人ひとりの姿勢からアグレッシブさは出ていたし、チームとしてのストロングポイントがすごく見えた」と話していた。
 
 ただ、後半に入ると試合はやや膠着状態に。日本は相手を崩せないばかりか、冨安健洋のハンドで与えたPKをラダメル・ファルカオに決められてしまった。
 
香川がピッチに立ったのはまさにリードされた直後。「こうした状況下で何ができるか」。そう捉えた香川は「良いチャンス」と考えていた。しかし、意気込んでプレーしたものの、残念ながら結果がついてこなかった。
 
「後半はちょっと……。相手も修正してきて、リズムが生まれなかった。最終的に負けたことは非常に悔しい」
 
 あと一歩のところまで迫りながら、ゴールを奪えなかった理由は何か。香川の答は実にシンプルだった。
 
「精度だと思う。崩しでの連動性というのは出ていたので、そこをさらに上げて行ければいいんじゃないかと」
 
 中を固めてきたコロンビアに対し、香川は意図的にサイドチェンジしたり変化をつけようとしていた。日本のストロングポイントがサイドにあると信じてのアクションだったが、問題はそこから先──。「ペナルティエリアに入った時に最後どう崩すか、そこで課題を感じることが多かった」。その課題を解消するうえでも精度が不可欠と、香川は捉えていたのだろう。
 
「この敗戦から学び、次の試合に生かさないといけない」とすでに気持ちは次の試合に向いている。「代表での経験値が高くて、自覚というものが求められる。(森保ジャパンでの自分の活動は)始まったばかり」という香川が、"地元"神戸でボリビアを相手にどんな活躍を見せてくれるのか。彼にとっては、なにより結果が求められる一戦になりそうだ。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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