「何も悪いことは言っていない」 長谷部誠がホッフェンハイム戦の”疑惑”について初のコメント。ELではリベロ復帰へ

2019年03月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

主将として正当に抗議しているように見えたが…

問題になっているというシーン。長谷部が主審と話す傍ら、ホッフェンハイムのスタッフは、アミリの治療に当たっている。 (C) Getty Images

 歴史に残る逆転劇の影で、思わぬ物言いがついた。

 現地時間3月2日に行なわれたブンデスリーガ第24節、フランクフルトは3-2でホッフェンハイムを下した。

 フランクフルトが先制した後に2点を奪われるという展開だったが、ホームチームは89分に追いつき、アディショナルタイムの6分に逆転するという劇的な形で勝利を収めている。

 この日、キャプテンマークを巻いたフランクフルトの長谷部誠は、ボランチでフル出場して勝利に貢献。だが、試合中の彼の振る舞いについて、ホッフェンハイム側が非難の声を上げている。

 問題とされているのは81分、ナディアム・アミリがピッチに倒れ込んだシーンだ。ホッフェンハイムのメディカルスタッフらがピッチに駆け付けたが、アミリはしばらく立ち上がることができず、やがてスタッフに支えられてピッチを去った。

 この間、長谷部は主審に時計を止めるようにアピールするなど、激しくやり取りする様子が見られた。この時点でホッフェンハイムがリードしており、アミリが倒れ込む以前にも、アウェーチームに"時間稼ぎ"ともとれる振る舞いがあったのだ。

 後にフランクフルトが逆転に成功した試合を終えた後、ホッフェンハイムのユリアン・ナーゲルスマン監督は、フィールド上にいる長谷部に何ごとか話しかけていた。

 試合後の会見で同指揮官は、「私が話したことは、長谷部にだけ伝えられるべきものだ。だが、主将は主将らしい振る舞いをすべきだと思う」とコメントしている。

 また同クラブのアレクサンダー・ローゼンSDは、実名は出さなかったものの、「我々のメディカルスタッフに対して侮辱的な発言をした」と、暗に長谷部を批判し、逆転ゴールが決まった際に、ホッフェンハイムのベンチ前で喜びを露わにしていた行為についても非難した。

 当の長谷部は試合後、メディアの取材を受けずにスタジアムを後にしており、本人の声はなし。だが、現地紙『Aktuelle Nachrichten aus Offenbach』によれば、週明けの月曜日にクラブを通じて「僕自身もですが、お互いに非常にヒートアップしていた瞬間だったと思う。(相手を侮辱するような)悪いことは言っていない」との声明が出された。

 ドイツのサッカー専門誌『kicker』は、この件について「ドイツ・サッカー連盟(DFB)の管理委員会が調査に入る可能性がある」と報じたが、今後、実際にDFBが調査に入るかどうかは明らかにされておらず、同メディアによれば「DFBは調査の対象にならないと判断しているようだ」という。

 フランクフルトは7日にヨーロッパリーグのラウンド・オブ16第1レグ、インテル戦を控えており、長谷部はボランチではなく、リベロで出場する見込みだ。この試合ではパフォーマンスだけでなく、その振る舞いにも注目が集まるかもしれない。

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