173㎝の小兵CB永戸勝也が仙台のサッカーを変える! 無失点の浦和戦、そのプレーを指揮官も高評価

2019年02月24日 小林健志

「あれくらいはやって当然」と渡邉監督

関口とのコンビで左サイドの攻守を担った永戸(2番)。写真:早草紀子

[J1リーグ1節]仙台0-0浦和/2月23日/ユアスタ
 
「ReVolution」を今季のスローガンに掲げた仙台。初陣となったホーム浦和戦は、昨年末の天皇杯決勝と同じカードということで、大きな注目が集まったが、0-0の引き分け。得点できなかったのは課題だが、昨季はJ1リーグで54失点と守備が安定しなかったことを考えれば、タレント揃いの浦和相手に無失点で終われたのは収穫と言える。
 
 守備の安定に貢献したのは、センターバックとしては初めて先発出場を果たしたプロ3年目のDF永戸勝也だ。永戸は仙台から加入後、左ウイングバックとして活躍してきた。1年目は負傷で長期離脱するまでレギュラー。2年目も前半戦は先発出場が多かったが、MF関口訓充の移籍加入に伴い、出場機会が減少していた。今季は松本からMF石原崇兆も加入し、左ウイングバックの競争が激しくなるなか、起用法が注目されていた。
 
 すると今季はキャンプの序盤から3バックの左、すなわちセンターバックを務める機会が増え、見事開幕戦スタメンを勝ち取った。昨季は今季フローニンヘン(オランダ)でプレーするDF板倉滉が務めていたポジション。板倉の穴を埋め切れるのかがポイントとなった。
 
 守備面では173㎝とセンターバックとしては小柄な永戸の背後を狙おうとする浦和に対し、スピードを生かしてしっかり背後のスペースをケア。
「まずは守備からと今日のテーマとして思っていました。相手のFWの選手が裏を抜け出すのが上手い選手なので、上手く抜け出されないようかなり気をつけていて、裏を取られるシーンは少なかったと思います」
 
 キャプテンDF大岩一貴のフォローもあったが、90分間背後のスペースを突かれる場面は少なかった。さらに渡邉晋監督は「元々人に強いです。今日も対人でほとんど引けをとっていないので、あれくらいはやって当然だと思います」と永戸の対人守備能力の高さを見込んでの起用であることを明かした。
 
「行く時は行ききらないとダメですし、監督が評価してくれているところは出せたと思います」と永戸自身も対人守備への手応えを感じている。
 

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