【札幌】「決定機で自分がパスをしたのは...」”タイの至宝”チャナティップが痛感した自身の問題点

2019年02月24日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

自身のさらなる成長のために必要なのはゴールへの欲

好機に絡んだチャナティップ。ただ、自らゴールをこじ開けるような強引なプレーはあまり見られなかった。写真:田中研治

[J1リーグ1節]湘南2-0札幌/2月23日

 開幕戦の敗戦から"タイの至宝"は自身の課題を感じとったようだ。
 
 2月23日、昨季4位の札幌は開幕戦で湘南と対戦。敵地に乗り込んでの一戦は前半こそ良さを出したものの、終盤に2ゴールを決められて0-2で敗れた。

 試合後、チャナティップは「やっぱり、今季最初の試合で新しい選手が入ってきたので攻撃の連携はまだスムーズではない」と課題を口にし、前線のコンビネーションに改善の余地があるとした。
 
 この湘南戦、1トップにはジェイ、シャドーにはチャナティップと新加入のアンデルソン・ロペスが起用された。前半はそれぞれの武器を生かし、積極的に攻撃を展開。しかし、後半は相手の激しいプレッシングを前にボールを繋げなくなり、多くのチャンスは作り出せなかった。
 
 そうした展開でチャナティップは自身の得点欲にも問題があったと感じている。「自分が打つよりもチャンスになると思ってパスをしてしまうところはある」とし、自身の課題を得点力だと認識。実際に66分にはゴール前で絶好機を迎えたが、シュートを躊躇してボールが足に付かなかった。
 
 しかし、36分には菅大暉へ見事なラストパスを通し、あわや1点というビックチャンスを作り出している。このように好機を生み出す術を持つのは既に実証済みだ。あとはいかにして得点を奪うか。ペドロヴィッチ監督も「この試合はチャンスを作りながら、得点に至らないシーンが多かった」とチームの決定力について苦言を呈しており、チームの課題を克服するためにもチャナティップの進化が待たれる。
 
「自分はパスを出すタイプだから、味方を探しているところはある。もちろん、決定機で自分がパスをしたのは反省をしているので、次は決めたい」
 
 チャンスメーカーからゴールも奪えるアタッカーへ。進化を遂げるべく、チャナティップは得点にこだわって次節はプレーする。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWEB編集部)
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事