3トップの一角で先発、絶好のゴールチャンスはモノにできず…
ヘンクのホームで欧州デビューを果たした伊東。惜しくもデビュー戦ゴールは逃したが、持ち味のスピードを活かしたプレーを披露した。 (C) REUTERS/AFLO
ヘンクは4-3-3のフォーメーションを展開し、伊東は3トップの右に配置された。中央は現在ベルギーリーグの得点王であるメドゥワナ・サマータ、左にはレアンドロ・トロサールが入った。
試合には1-4で敗れ、EL敗退が決定している。しかし、トロサールの1点以外は沈黙したヘンクの攻撃陣において、伊東のデビューは明るい材料になっているようだ。ベルギー紙『Het Laatste Nieuws』は次のように報じている。
「ヘンクは先週末のリーグ戦でクラブ・ブルージュに1-3で敗れたように、ELでもチェコのチームに吹き飛ばされ、ベスト16進出はならなかった。スラビア・プラハは、このC・ブルージュ戦をしっかり研究して臨んだに違いない。本来の彼らの持ち味である攻撃的で強固なサッカーを打ち消してでも、ヘンクの良さを潰す戦法を選択してきた。これに対して、ヘンクのフェリペ・クレメント監督は有効なプランを打ち出すことができなかった。
そんななか、辛うじてヘンクがチャンスを創出できたのはサイドからの攻撃だった。日本人の伊東純也は、この試合で初めてベルギーでプレーするチャンスを得た。彼はフィジカル的には劣るものの、先発に名を連ね、非常にうまくやったと言えるだろう。伊東は彼自身のポテンシャルを試合で証明している」
伊東が迎えた最大のチャンスは90分、DFを背負いながら裏に抜け出したシーンだった。持ち前のスピードでDFをかわし、GKと1対1になった瞬間、伊東は冷静にGKの頭上を超えるループシュートを放つ。ボールは弧を描いてゴールに迫ったが、ポスト左上に当たり、惜しくもデビュー戦でのゴールは叶わなかった。
試合後、伊東は自身のSNSを更新し、「悔しいデビュー戦。もっと頑張らないと。切り替えて次に向けて頑張ります」と発信。コメント欄には日本人ファンから、デビューを祝福する声が多数寄せられている。
ベルギー・リーグでは首位を独走中のヘンクだが、ここ3試合は勝ち星なしと低調ぎみ。現地24日にはリーグ第27節が行なわれ、ホームに現在4位のアントワープを迎える。伊東の投入がチームの起爆剤になることを、現地サポーターは期待しているに違いない。