「完全なるぬか喜びだ!」「夢の初陣ではなかった」マドリー贔屓メディア、ゴールを取り消されたモラタを皮肉る!

2019年02月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

古巣とのダービーでゴールを決めるも…

古巣対戦に燃えたモラタだったが、インパクトを残せず…。アトレティコ移籍後初のホーム戦だっただけに悔いの残る内容となった。 (C) Getty Images

 その幻となったゴールが、伝統のダービーの命運を分けたことは間違いない。

 現地時間2月9日に行なわれたリーガ・エスパニョーラ第23節で、レアル・マドリーは3-1でアトレティコ・マドリーを破った。

 この試合に並々ならぬ思いで挑んでいたのが、先月28日にチェルシーから1年半のレンタルでアトレティコへ移籍したアルバロ・モラタだ。26歳のスペイン代表FWにとっては、ユース時代を過ごしたアトレティコでのホームデビューであり、古巣マドリーとのダービーでもある、感慨深い試合だった。

 この日、先発で起用されたモラタに最大の決定機が訪れたのは、54分のことだった。

 サンティアゴ・アリアスのロングボールに反応し、相手の最終ラインの背後を取ることに成功したモラタは、見事なトラップからマドリー守護神のティボー・クルトワの頭上を抜くループシュートで、鮮やかにネットを揺らした。だが、これはVAR判定の末にオフサイドと判定され、幻のゴールとなった。

 決まっていれば、同点になっていたこともあり、このモラタのゴールが取り消されたことは、アトレティコに小さくない精神的ダメージを与え、その後の結果に大きく影響したのは言うまでもない。
 
 試合後、このシーンを大袈裟に取り上げたのは、マドリー贔屓のメディアとして知られるスペイン紙『Marca』だ。同紙は、「モラタは自分のノーゴールを祝った」と銘打った記事内で、皮肉交じりに描写した。

「モラタはゴールを決めた後、感情を爆発させて、ファンの下へ駆け寄って行った。しかし、オフサイドだとわかると、今度はラインズマンに駆け寄って不満をあらわにした。あれは、完全なるぬか喜びだった」

 さらに『Marca』は、モラタのホームデビュー戦をこう評している。

「ロヒブランコス(※アトレティコの愛称)の新しいストライカーにとって、夢のような初陣ではなかった。決定機がほとんど訪れなかったモラタは、マドリーとの激しい戦いのなかで6回もピッチに倒れ込むなど、困難に直面した。さらにVARでゴールが取り消されるなど、この午後、彼はベストな試合を演じられなかった」

 かつては"味方"だったメディアからも皮肉られてしまったモラタ。とはいえ、まだデビューして2試合と獲得の成否を問うには時期尚早とも言える。

 今後、スペイン屈指の点取り屋は、雑音を振り払うゴールラッシュを披露することができるのか。そのプレーに注目したい。

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