「監督、先に帰らせてくれ!」 愛妻の出産を知って試合終了後にスタジアムを飛び出した英4部GKが話題に!

2019年02月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

ジャイアントキリングを演じた直後に…

試合終了後、愛する妻のために足早にピッチを去ったデイ。喜びの瞬間い立ち会えたのか? (C) Getty Images

 時に、選手たちにはサッカーよりも大事なことがある。英4部ニューポート・カウンティのイングランド人GKジョー・デイにも、他ならぬ事情があったようだ。

 現地時間2月6日に行なわれたFAカップ4回戦で、ニューポートはミドルスブラを2-0で撃破。本拠地で英2部に属する格上のチームを相手に、見事なジャイアントキリングを演じてみせた。

 試合後、5回戦進出と格上撃破にニューポートの面々がピッチ上で歓喜に沸くなか、28歳の守護神デイは、誰とも喜びを分かち合うことなく、足早にロッカールームへと消えていった。実はこの時、妊娠中の愛妻リジーさんが破水したという情報を受け取っていたからだ。

 リジーさんの出産予定日がまだ先だったこともあり、デイは試合に集中するため、スマートフォンの電源を切ってスタジアム入り。そのため、試合のキックオフと同時に妻の陣痛が始まったことを知らなかったのだ。

 英公共放送「BBC」によれば、病院はリジーさんが破水したことを本人に伝えようとしたが、試合中であったことに加え、前述の理由で電話は繋がらず。咄嗟にクラブスタッフに連絡を入れたという。

 そして、リジーさんの状態が知らされたのは、試合終了間近のこと。ピッチサイドからこの連絡を聞いたデイは、タイムアップのホイッスルが鳴った瞬間、マイケル・フリン監督の元に駆け寄り、「ボス、このまま病院に行ってもいいかい?」と許可を得たうえで、駆け足でロッカールームへと消え、自身の運転で病院へ駆け込んだという。

「BBC」によれば、その懸命なダッシュの甲斐あり、デイは出産立ち合いに成功。リジーさんは元気な双子を生んだという。この時、一人目が生まれたのは、試合終了から30分足らずだったというから、いかにデイが急いでいたかが分かる。

 この出産を一般ニュースとしても取り上げた「BBC」は、無事に父親となったデイの歓喜のコメントを紹介している。

「試合に関していえば、リジーが僕を後押ししてくれたおかげで、楽にプレーできた。僕が病院についてすぐ、二人の女の子と出会えた。それまでは僕自身、かなりナーバスになっていたんだけど、ホッとした。ミドルスブラから完封勝利を挙げた日に、双子の父親になれるなんて、本当に僕は幸運な男だ。そして何より、リジーを誇り思う」

 幸せいっぱいのデイを擁するニューポートのFAカップ5回戦の相手は、プレミアリーグで"最強"のマンチェスター・シティ。苦戦は必至だが、再び奇跡を起こせるだろうか?
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事