常勝軍団・鹿島で過ごす充実の日々。怪物CB関川郁万がプロ1年目のキャンプで感じている手応えと課題は?

2019年01月31日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

初の対外試合では「自分の得意なヘディングの形で勝てた」(関川)

鹿島ではピッチ内外で刺激を受け、関川は先輩たちの寝具へ対するこだわりに驚いたという。(C)SOCCER DIGEST

 1月29日から31日までJリーグの新人研修が静岡県内で行なわれた。所属クラブのキャンプに参加している選手も一時離脱し、社会人として心構えを学ぶ場に参加。ルーキーたちはメディア対応やSNSの使い方などを学び、今後のサッカー人生に生かしたいとした。
 
 総勢180名の選手が参加した今回の研修には、流経大柏高から鹿島に進んだ関川郁万の姿もあった。慣れない座学にも講師の話へ耳を傾け、頭をフル回転。知識を取り入れるべく、自身と向き合った。
 
「凄いためになる話ばっかりでしたし、一番響いている話はリスクマネジメント。交通事故やお金の話、交際関係、異性関係。そういうのはサッカー選手の誰しもが一度は味わうものだと言っていたので、まったくの0にするのは難しいかもしれないけど、リスクマネジメントは大事だと感じました」
 
 そうした姿勢は鹿島での生活にも現われている。積極的に先輩の教えを乞い、日々新たな学びを得ているようだ。そこで今回は関川にキャンプ序盤までの歩みを振り返ってもらった。
 
 準優勝で幕を閉じた高校サッカー選手権が終了すると、関川は1日の休養を挟んで鹿島に合流。新たな環境でさらなる飛躍を目指すなかで、1月27日にはテゲバジャーロ宮崎との練習試合に出場した。そこで感じた手応えは空中戦で戦える自信だ。
 
「あんまりヘディングする場面はなかったですけど、大きな選手を相手に2回競って2回勝ちました。手応えはありますね。最初からできないとは思っていなかったですけど、自分の得意なヘディングの形で勝てた」
 
 一方で課題も感じている。それがビルドアップだ。「まだ細かいところはやっていないですけど、基本が大事だと思った」とし、「出して動く、出して右、出して左、出して後ろに下がる。そうすると自分が使われなくても、ボランチやもうひとりのCBが空く。その重要性は改めて気付かされた」ようだ。
 
 Jリーグ開幕まであと1か月を切った。スタメン奪取のハードルは高いが、関川は意欲的に鹿島でトレーニングに励んでいる。早期デビューを目標にひとつずつ積み重ねる男の挑戦はまだ始まったばかりだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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