パリSGが総額65億円でアルゼンチン代表の技巧派MFを獲得! 合意寸前だったチェルシーを札束攻勢で出し抜く

2019年01月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

MFの主力不在のなかで獲得したパレデスの実力は?

メガクラブであるパリSGへの移籍が決まり、笑顔を浮かべるパレデス。やる気に満ちたコメントを残している。 ※写真はクラブ公式ツイッターより

 現地時間1月29日、リーグ・アンのパリ・サンジェルマンは、アルゼンチン代表MFのレアンドロ・パレデスをロシア1部リーグのゼニト・サンクトペテルブルクから獲得したことを発表した。

 契約期間は2024年6月30日までの4年半で、背番号は「8」に決定。移籍金については発表されていないものの、地元紙『Le Parisien』によれば、出来高ボーナスを含めて5000万ユーロ(約65億円)になるという。

 現在24歳のパレデスは、アルゼンチンの超名門ボカ・ジュニオルスの下部組織出身で、2010年にトップチーム・デビューを飾ると、足下の巧さと予想外のパスを繰り出すセンスから、同クラブのシンボル的存在を名をとって「ファン・ロマン・リケルメ2世」とも呼ばれた。

 そして、パレデスはデビューから4年で欧州に挑戦。2014年5月にキエーボへ期限付きで移籍するも、すぐさまボカへレンタルバック。同年8月に買い取りオプション付きでローマに電撃加入した。

 その後、2015年5月にはエンポリへレンタルで移ると、そこでレジスタとしての才能を開花させ、一躍ブレイクを果たした。

 エンポリでの活躍ぶりを評価され、2016年の夏にローマに復帰して主力となったパレデスは、2017年7月にファイナンシャル・フェアプレー(FFP)対策のため、ロシアの強豪ゼニトに移籍。そこでも2シーズンに渡って、レギュラーとして君臨した。

 アルゼンチン代表としても各年代別のチームに招集され、一昨年の6月に行なわれたシンガポールとの親善試合でA代表デビューを飾った。

 順調にステップアップしている技巧派MFの獲得は、パリSGにとっても念願の補強だと言える。

 というのも、パリSGは現在、イタリア代表の司令塔マルコ・ヴェッラッティが足首の靭帯損傷により長期離脱を余儀なくされ、さらに契約問題でクラブに反抗したアドリアン・ラビオも起用できない状態にあり、中盤センターの人材難に悩んでいるからだ。

『Le Parisien』によれば、パリSGは今冬の移籍市場がオープンする前から、アヤックスのオランダ代表MFフランキー・デヨングの獲得を目指し、一時は契約寸前にまで至っていた。だが、メガクラブ垂涎の逸材をバルセロナに横取りされてしまったため、チェルシーと合意寸前だったパレデスと、得意の札束攻勢で一気に交渉をまとめ上げたという。

 紆余曲折を経て、花の都パリへやってきたパレデスは、クラブの公式サイトで喜びのコメントを発している。

「このクラブと契約をできたことを、とても誇りに思っている。世界で最も権威のあるチームのユニホームを着られる素晴らしい機会を得られた。ここにいる選手やスタッフは並外れているし、僕自身が持っている高い野心を共有したい。僕は熱狂的なアルゼンチンで育ったから、パルク・デ・プランスの情熱的な雰囲気を味わうのが待ち切れない」

 なお、パレデスを買い付けたパリSGは、さらにエバートンのセネガル代表ボランチ、イドリッサ・ゲイエの獲得も秒読み段階とされており、そちらの行方からも目が離せない。
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