「シンジが割り込める場所がない…」ドルトムントのレジェンドが香川真司の現状に嘆き

2019年01月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

セビージャからの関心が報じられた香川の現状は?

現役時代から香川(右)をよく知るケール(左)は、日本代表MFの現状を嘆いた。 (C) Getty Images

 香川真司が苦境に立たされている。

 今、香川はキャリアで最も苦しい時を過ごしていると言っても過言ではない。開幕前に就任したリュシアン・ファーブル新監督の信頼を得られず、公式戦の出場は昨年10月31日のウニオン・ベルリン戦(DFBポカール2回戦)を最後に、わずか4試合に留まっている。

 そうした現状を踏まえて、香川はドルトムント退団を公言。移籍マーケットが開いた今月に入ってからは、リーグ・アンのボルドーやブンデスリーガの複数クラブからのオファーが報じられたが、いずれとも具体的な話には進展していないと見られている。

 そんな香川についてコメントをしたのは、2002年1月から13年に渡ってドルトムントに在籍し、現在も同クラブでプロ部門の統括マネージャーを務めている元ドイツ代表MFのセバスティアン・ケールだ。

 香川とは、2010-11シーズンからのブンデスリーガ連覇を経験するなど、気心知れた関係であるドルトムントのレジェンドは、ドイツ・メディア『Sport1』で、かつての同僚の現状に持論を展開した。
 
「心を痛めているよ。シンジとは一緒にプレーしてきたというのもあるからね。だが、現時点で、彼が割り込める場所がチームにない。シンジは再びフットボールをプレーすることを望んでいて、同時にヨーロッパにとどまることも望んでいる。それが叶うと良いんだけど……」

 ただ、スペイン行きを希望している香川に関しては、今冬に移籍が叶わないとも言われている。ドイツ紙『WAZ』によれば、一時はセビージャからの関心が寄せられたが、その交渉は進展せず、それ以外に目ぼしい移籍先を見つけることができていない状況にあるという。

 ドルトムントのミヒャエル・ツォルクSD(スポーツディレクター)は香川について、「もしオファーが届いていれば、我々は前向きに対応するつもりだ」と語り、ドイツ紙『Bild』によれば、移籍金が200万~300万ユーロ(約2億5000万円~約3億5000万円)に見直されたという。

 昨年末に帰国した際には、「(新しいクラブでは)自分自身を生き生きとさせて、より自我を強調したい」と希望を口にしていた香川は、自身の望むクラブを見つけられるのか? 欧州の移籍マーケットが締まるのは1月31日。タイムリミットは残りわずかだ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事