準決勝で激突するイランとの歴代対戦を振り返る。通算成績は5勝5分6敗、しかも過去16戦中14試合は…|アジア杯

2019年01月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

イラン戦で記憶に残るのは、やはり1997年の”ジョホールバルの歓喜”

今大会のイランは5試合で12得点・0失点と圧倒的な強さを誇っている。その強敵に対し、日本はどう立ち向かうのだろうか。(C)Getty Images

 アジアカップで2大会ぶりにベスト4入りを果たした日本。1月28日に対戦する相手は中東の雄・イランだ。エースのサルダル・アズモン、強烈なシュートを持つサマン・ゴトス、チャンスメーカーのヴァヒド・アミリなど個性的なタレントがずらりと揃っている。
 
 日本は長きに渡ってアジアの覇権を争ってきたイランと、これまで何度も相まみえてきた。国際Aマッチでは過去に16試合を行ない、5勝5分6敗とほぼ五分の成績。Jリーグが開幕した1993年以降に限っても、2勝3分2敗と対戦成績はまったくのイーブンだ。
 
 また、イラン戦の試合内容を振り返ると、接戦になる場合がほとんど。1966年のアジア大会(日本が3-1で勝利)と1986年の同大会(日本が0-2で敗戦)以外は、すべて1点差以内で決着が付いているのだ。
 
 イラン戦でもっとも多くの人が記憶しているであろう、1997年11月16日に行なわれたフランス・ワールドカップの第3代表決定戦もそうだ。39分に中山雅史のゴールで先行したが、後半に入ってアリ・ダエイ、コダダド・アジジにネットを揺らされて逆転を許した。
 

 それでも日本は後半途中からピッチに入った城彰二のヘディングシュートで同点に追い付き、ワールドカップ初出場に向けて驚異的な粘りを見せる。そして、最後に決着を付けたのは岡野雅行だ。119分に中田英寿が放ったシュートのこぼれ球に、背番号14が詰めて劇的なⅤゴール。日本が接戦を制し、劇的な形で世界への挑戦権を獲得したのは"ジョホールバルの歓喜"として今もなお語り継がれている。
 
 そのほかの試合も激しいゲームだった。2005年のドイツ・ワールドカップのアジア最終予選では1勝1敗だったが、敵地で対戦した際は10万人もの観衆が詰めかける完全アウェーのなかで死闘を展開。1-2で敗れ、改めてイランの強さを感じさせられた一戦だった。
 
 2005年以降は公式戦で顔を合わせておらず、親善試合でも2015年の11月にアウェーで戦ったのみ。その際は今大会にも参戦している武藤嘉紀のゴールでドローに持ち込み、1-1で引き分けに終わった。
 
 過去のイラン戦を踏まえ、28日に行なわれる準決勝はどのような一戦になるのか。いずれにせよ、決勝進出を懸けた熱いバトルになるのは間違いなさそうだ。

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