ピオンテクを買い値の10倍でミランに売却か? 伊紙が商売上手なジェノアの「黒字歴史」を紹介

2019年01月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

1年前にもユース上がりの選手を約32億円で売却。

1年目のジェノアで大ブレイクを遂げたポーランド代表のピオンテク。(C)Getty Images

 ゴンサロ・イグアインがチェルシー移籍に迫っているミランは、代役にジェノアのクシシュトフ・ピオンテクを獲得する方針だ。イタリアのメディアは、1月18日に両クラブが交渉し、大筋で取引がまとまったと報じている。

 アンドレア・ベルトラッチやアレン・ハリロビッチが候補とされるトレード要員が織り込まれるかにもよるが、移籍金は総額で4000万ユーロ(約52億円)とされている。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、ジェノアは無名だったピオンテクを400万ユーロ(約5億2000万円)で獲得している。つまり、ミランにはちょうど10倍の金額で売るかたちになる。

 エンリコ・プレツィオージ会長率いるジェノアは近年、安価で手に入れた選手を、ミランやインテルをはじめとするビッグクラブに大金で売却してきた。『Gazzetta dello Sport』紙は、ここ約10年におけるジェノアの「移籍黒字」の歴史を紹介している。
 
 たとえば、2008年にミランに放出したマルコ・ボッリエッロの売却益は900万ユーロ(約11億7000万円)超で、同じ年に940万ユーロ(約12億2000万円)で獲得したディエゴ・ミリートは、わずか1年後にインテルへ2800万ユーロ(約36億4000万円)で売っている。インテルには12万7000ユーロ(約1700万円)で手に入れたチアゴ・モッタも1020万ユーロ(約13億3000万円)で売却した。

 2010年にはソクラティス・パパスタソプーロス移籍で1200万ユーロ(約15億6000万円)、翌年にステファン・エル・シャーラウィの売却で1970万ユーロ(約25億6000万円)の利益を手にした。売却先はいずれもミランだ。

 300万ユーロ(約3億9000万円)で加わったユライ・クツカも、インテルに1600万ユーロ(約20億8000万円)で売り、同じインテルへのロドリゴ・パラシオの売却も800万ユーロ(約10億4000万円)の黒字を生んでいる。

 前述のベルトラッチも110万ユーロ(約1億4300万円)でローマから獲得し、1700万ユーロ(約22億1000万円)でミランに売却と、大幅な利益につながっている。フリー加入だったトマス・リンコンのユベントス移籍も、ジェノアの金庫に1000万ユーロ(約13億円)をもたらした。

 極めつけは、1年前のピエトロ・ペッレグリ売却だ。弱冠15歳でセリエAデビューを果たしたユース上がりの新星を、2500万ユーロ(約32億5000万円)という大金でモナコに放出した。そして、それ以上の売却益となるのが、今回のピオンテクだ。

 今後もジェノアは商売上手ぶりを見せ続けられるのか。彼らが獲得する選手に注目だ。
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