「あれこそが違いになった…」百戦錬磨のウズベク指揮官が森保ジャパンで称えたのは?|アジア杯

2019年01月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

決勝トーナメント1回戦、オーストラリア戦への自信も口にした

試合後、敵将クーペルは、悔しさを吐露しながらも日本に対して善戦したことへポジティブな意見を口にした。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 現地時間1月17日、日本代表はアジアカップのグループリーグ第3戦でウズベキスタンと対戦した。

 前節から先発メンバー10人を入れ替えて臨んだ日本は、好機を掴みながらも決めきれずにいると、40分に速攻からエルドル・ショムロドフに決められて先手を取られてしまう。

 それでも地力で勝る日本は、直後の43分に武藤嘉紀が値千金のヘディングシュートをねじ込み、さらに58分には、塩谷司が左足の強烈なミドルシュートを沈めて逆転に成功。以降は何度かピンチを迎えながらも、全員の身体を張った守りで逃げ切った。

 森保ジャパンに逆転負けを喫したウズベキスタンの指揮官エクトル・クーペルは、試合後、「負けたので嬉しくはない」と肩を落とした。

「これまでよりもうまくボールを支配できたことには満足している。ただ、我々は得点を奪うチャンスを十分に持ちながら、点を取ることはできなかった。この敗戦を糧にして、もっといいゲームができるように改善しなければいけない」

 反省をそう口にしたクーペルは、さらに勝負の命運を分けた点として、日本のGKシュミット・ダニエルの存在を挙げた。

「我々と日本は多くの面で互角だったと思う。ただ、違いがあったとすれば、日本の方が多くのチャンスを作り、それによって(後半に)先にゴールを奪ったということ。そして、我々には後半の最後に絶好のチャンスがあったが、そこで日本のGKが素晴らしいセーブを見せたということだ。あれは本当に惜しいシーンだったと思う」

 シュミットがその存在感を放ったのは、試合終了間際の85分だ。攻め上がったDFダブロン・ハシモフの強烈なミドルシュートを196センチの長身を目一杯に伸ばして弾いてみせた。このチームの窮地を救う文字通りのファインセーブに、バレンシアやインテルの指揮官を歴任した百戦錬磨の知将も賛辞を贈らざるを得なかったようだ。

 2位通過となったウズベキスタンの次なる対戦相手は、前回大会の覇者オーストラリアに決まった。決して容易な相手ではないが、63歳のアルゼンチン人指揮官は、「本当に厳しい相手だが、我々は自分たちがどうするかに焦点を当てている」と語った。

「彼らを倒すための可能性を我々は十分に秘めている。それにタイトルを獲るうえでは、あらゆる敵と戦うことを想定し、その準備をしている。それは相手がオーストラリアだろうと同じことだ」

 ディフェンディングチャンピオン撃破を誓った知将は、いかなる戦術で立ち向かうのか? 現地1月21日にキックオフするラウンド・オブ16のウズベキスタンとオーストラリアのカードは好ゲームが期待できそうだ。
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