インテル戦での人種差別行為が原因!? ナポリの有名ピッツァ店が爆破される…

2019年01月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

「差別や暴力に反対して、多くの人たちに罵倒された」

インテル戦でのモンキーチャントに傷つけられたクリバリ。今回の爆破事件が、この件に端を発したものであれば、さらに心を痛めることになるだろう……。 (C) REUTERS/AFLO

 昨年12月26日のセリエA第18節ナポリ戦で、インテルは一部サポーターがDFカリドゥ・クリバリに人種差別行為を働いたとして、2試合の無観客試合処分を科された。

 この一件がきっかけで、ナポリにある有名ピッツァ店が爆弾の被害に遭ったかもしれないという。イタリア紙『Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デッロ・スポルト)』が伝えている。

 被害に遭ったのは、連日のように店外に行列ができるほど人気の「ソルビッロ」。ガゼッタ紙によると、3代目の店主ジーノさんが午前2時に知らせを受け、店に駆け付けた時には、すでに消防隊員が消火にあたり、店の入り口や店内の一部が損害を受けていたという。

 元憲兵のジーノさんは、「何も警告はなかった。脅されていたら、すぐに訴え出ていた。何より悲しいのは、街の再生のシンボルである場所に爆弾が投じられたことだ」と嘆いた。

「歴史的中心地区を、観光客や地元民、外国の人たちにアピールしようと、何年も前から働いてきた。それが突然、これだ。『ソルビッロにやったから、どの店にもできる』といった、他の店に対する警告なのではないかと恐れている」

 ジーノさんは、「数日で店は再開する。立ち止まったりはしない。数千ユーロの損害だが、それより心配なのは、死人が出てもおかしくなかったことだ」と、犯罪への怒りを露にした。

「夜間は、店内にガードマンがいる。入り口近くにいたらどうなっていたか……。それにあの時間は、まだ道に多くの学生や若者がいる。どんなことが起こり得たのか、想像したくもない」

 そしてジーノさんは、今回の事件にサッカーが絡んでいる可能性に触れた。クリバリの一件で、人種差別に反対する立場を表明していたからだ。

「サッカーに関わる犯罪の可能性も排除できない。先日、人種差別やサッカーにおける暴力に反対したんだ。それから、多くの人たちに罵倒された。それが関係しているかもしれない」

 現時点で、事件とサッカーの関連は明らかになっていない。当局による捜査の進展が待たれる。
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