マンUに14歳の逸材が現わる! 英全国紙が「歴史的だ」と絶賛した天才少年は一体何者か?

2018年12月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

UEFAユースリーグの最年少出場記録を塗り替えた早熟の天才

5つも上のカテゴリーでも堂々たるプレーを披露したショアタイア。その存在は、クラブの将来をも明るく照らしている。写真は昨シーズンのもの。 (C) Getty Images

 イングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドで、14歳の天才少年が現われた。

 現地時間12月12日、UEFAユースリーグのグループ最終節でバレンシアU-19と対戦したユナイテッドのU-19は、2-1で競り勝ち、決勝トーナメント進出を決めた。

 クラブのレジェンドであるニッキー・バットが指揮するユナイテッドU-19。この一戦では、同じくクラブOBで元イングランドDFのフィル・ネビルの息子で、「デイビッド・ベッカム2世」の呼び声もある16歳のハーベイ・ネビルのデビューに注目を集まっていた。しかし、試合後の話題を独占したのは、14歳のショラ・ショアタイアだった。

 英公共放送「BBC」によれば、この試合で75分からピッチに送り出されたショアタイアは、14歳と314日というUEFAユースリーグの最年少出場記録を更新。わずか15分ほどの出場だったが、堂々たるプレーを披露した。

 その才能は高さは、計り知れない。ショアタイアは5つも上のカテゴリーでプレーしているだけでなく、今年のシーズン開幕前にはU-23チームのキャンプにも同行し、すでにイングランド代表の下部年代の代表に誘われているというから驚きだ。

 そんな有望株への期待は、高まるばかりだ。英全国紙『Daily Mail』が「14歳の少年が歴史を作った」と伝えれば、地元紙『Manchester Evening News』は、天賦の才を持つ少年とユナイテッドの未来について、次のように綴っている。

「この試合は、ちょっとした歴史が作られたものとして長く記憶されるだろう。それは、ショアタイアという14歳のプレーヤーが、UEFAユースリーグの最年少出場記録を塗り替えたからだ。

 彼の他にも、フィル・ネビルの息子で、ガリー・ネビルを叔父に持つ16歳のハーヴェイのデビューや、ベンチに入っていた同い年のルカシュ・ベジャーとオリバー・デンハムなど、ユナイテッドには若々しい逸材が揃った。これはきっと、クラブの将来にとって素晴らしい前兆だ」

 ユナイテッドにおいて、自前で育て上げた選手たちがいかに重要なのかは、その歴史が物語っている。

 1950年代から60年後半にかけて5度のリーグ優勝と1度の欧州制覇を成し遂げたマット・バスビー監督のチームは、「バスビー・ベイブス」と呼ばれたボビー・チャールトンらを中心とした若手有望株によって構成された。

 さらに1986年から発足したアレックス・ファーガソン政権下のチームも、下部組織から育った若手がその根幹を担っていた。

 とくにライアン・ギグス、ポール・スコールズ、ベッカム、ガリーとフィルのネビル兄弟、そしてバットは、「伝説の92年組」や「ファギー・フレッジリングス(ファギーの雛鳥たち)」と称され、90年代から2000年初頭にかけて黄金期を築き、時代の寵児ともなった。

 5年もプレミアリーグのタイトルから遠ざかり、その間に同じ街のライバルであるシティに覇権を奪われた感が否めないユナイテッド。それだけに、ショアタイアら将来有望な原石らの存在は、数少ない明るい話題だと言えそうだ。
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