前代未聞のマドリード開催をリーベルがまさかの拒否! 南米王者決定戦は無事に開催されるのか?

2018年12月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

ボカの不戦勝という結末も…。

開催が引き延ばしされ続けているコパ・リベルタドーレス決勝。果たして、決勝の第2レグはいつ行なわれるのか? (C) Getty Images

 混迷を極めるボカ・ジュニオルスとリーベル・プレートによるコパ・リベルタドーレス決勝は、現地時間12月9日にマドリードで開催することで決着したと見られていた。だが、ここにきて、もうひと波乱起こりそうな展開となっている。リーベルがこの欧州開催に異議を唱えたのだ。

 まずは一通りの状況を整理したい。決勝では史上初めてとなる「スーペルクラシコ」となった今シーズンのコパ・リベルタドーレス決勝は、豪雨のため11月10日に開催される予定だった第1レグが順延となり、翌11日にボカの本拠地ボンボネーラで行なわれた(2-2)。そして舞台をリーベルのホームであるモヌメンタルに移した第2レグも、11月24日に開催されるはずだった。

 しかし、ここで問題が起きる。何と試合開始直前にリーベルの一部サポーターがボカの選手たちを乗せたチームバスを襲撃。その際、複数のボカの選手が負傷した影響もあり、試合は延期されることが決定したのである。

 この騒動により、もともとライバル関係にあった両クラブは激しく対立。2015年大会の決勝トーナメント1回戦で両チームが対戦した時に、サポーターがリーベルの選手に向けて唐辛子スプレーを吹きかけたため没収試合処分を受けていたボカ側は、リーベルの大会からの追放を訴えた。

 一方のリーベル側は、南米サッカー連盟(CONMEBOL)に同調するかのように試合の開催を公式に発表していた。

 結局試合は、11月30日にCONMEBOLと両クラブ会長の協議の結果、マドリードのサンティアゴ・ベルナベウで開催されることが決定。この前代未聞の欧州開催には多くのメディアや著名人たちから「恥ずべき判断」という批判的な声が上がった。

 しかし、リーベルが突如として反旗を翻す。12月1日、欧州開催を拒否する公式声明を発表したのである。

 その声明内で訴えられているのは3点。1点目は、チケット購入者に対して不誠実であること、2点目は、アルゼンチン・サッカーにおいて最も重要なゲームを他国で行なうことが理解できないということ、3点目は、暴力的なグループが我が国のスーペルクラシコを妨げることを許してはいけないこと、だ。

 すでにチケットの再販が始まっているうえ、大会後に控えるクラブワールドカップが12月13日から始まることを鑑みれば、これ以上の引き延ばしは考えにくい。ということを加味すると、仮にリーベルが引き続き拒否し続けた場合、ボカの不戦勝という結末もありうるかもしれない。

 すでに世界中からバッシングを受けてしまっている「歴史的なファイナル」は、果たして、いかなる決着をみることになるのだろうか?

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