欧州メガクラブ オフの最新動向をチェック|マンチェスター・シティ編

2014年08月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

戦力の厚みはリーグ随一。

ボール奪取力と構成力が光るフェルナンドを獲得するなど、シティは的確な補強で強力な陣容をほぼ完成させた。 (C) Getty Images

 あるいは連覇に向かって、あるいは巻き返しを期して、戦力強化に余念のないメガクラブの動向を、シリーズでお伝えしていこう。
 
 プレミアリーグのタイトルを奪回したマンチェスター・シティは、王者としての夏をどう過ごしているのか。
 
――◆――◆――
 
マンチェスター・シティ
[昨シーズンの成績]
プレミアリーグ:優勝
チャンピオンズ・リーグ:ベスト16
 
【獲得決定】
GK ウィルフレド・カバジェロ(アルゼンチン)←マラガ
DF バカリ・サーニャ(フランス代表)←アーセナル
DF エリアキム・マンガラ(フランス代表)←ポルト
MF フランク・ランパード(イングランド代表)←ニューヨーク・シティ(レンタル)
MF フェルナンド(ブラジル)←ポルト
MF ブルーノ・スクリーニ(アルゼンチン)←ラシン・クラブ
【退団決定】
GK コステル・パンティリモン(ルーマニア代表)→サンダーランド
DF ジョリアン・レスコット(元イングランド代表)→WBA
MF ジャック・ロドウェル(イングランド表)→ディナモ・モスクワ
(※情報は8月13日現在)
 
 
 派手さはないものの、穴を埋める的確なピンポイント補強で、強力な陣容をほぼ整えた。
 
 今オフの最大の収穫は、待遇に不満を漏らして移籍志願を公言していたトゥーレ・ヤヤの慰留に成功したことだろう。20ゴールを挙げて昨シーズンの覇権奪回の原動力となったコートジボワール代表MFは、もっとも代えが利かない主力のひとりだ。
 
 バカリ・サーニャ、フェルナンド、エリアキム・マンガラ、ウィルフレド・カバジェロという即戦力を加え、サミア・ナスリ、アレクサンダル・コラロフ、ダビド・シルバ、ヴァンサン・コンパニとも契約を延長。各ポジションにレギュラークラスを複数枚揃える戦力の厚みは、リーグ随一だ。
 
 シティがメジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースとの共同出資で立ち上げたMLSの新クラブ、ニューヨーク・シティから半年間のレンタルで獲得したフランク・ランパードも、限定的ではあるがチームの力になるだろう。ランパードは昨シーズン限りでチェルシーを退団し、ニューヨーク・シティと契約。MLSの2015年シーズンが開幕する来春までの期間限定で新天地を探していた。
 
 プレミアリーグ開幕(8月16日)に先立つコミュニティーシールド(プレミア王者とFAカップ覇者が戦う、いわゆるスーパーカップ)でアーセナルに0-3の完敗を喫したとはいえ、リーグを制した昨シーズンの主力は健在。優勝候補の一角は間違いなく占めている。
 
 もっとも、プレミア連覇とともに頂点を狙うチャンピオンズ・リーグに関しては、楽観はできない。「ファイナンシャル・フェアプレー」の規約違反で、選手登録枠が25から21に削減されたからだ。このペナルティーが小さくない足かせになってしまうだろう。
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