出場枠拡大の次は「2年ごとの開催」! FIFAがまた新たなワールドカップ改革案を打ち出す!?

2018年11月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

1999年にはすでにこの案は出されていた

W杯を興行イベントと考え、可能な限り門戸を広げて多くの国が参加できるようにするべきという考えから、FIFAの拡大路線はさらに勢いを増しているようだ。 (C) Getty Images

 1930年に8か国の参加で始まったワールドカップは、2026年のアメリカ、カナダ、メキシコによる共催の大会で出場国を48か国に増加して行なわれることが決まっている。
 
 これについては「多くの国が参加できることは良いこと」「大会の質を下げる」など、いまだに賛否両論があるが、FIFAはこれを22年のカタール大会に前倒しするという考えを持っており、実施は可能だという見解も示して、さらに物議を醸したものである。
 
 W杯が世界最大のスポーツイベントのひとつとなり、巨額の利益を生みようになってからは、常に興行を優先した拡大案とスポーツ的見地による反対案がぶつかってきたが、FIFAではさらにこのイベントの歴史を大きく変えんとする改革案を打ち出されたという。
 
 南米サッカー連盟(CONMEBOL)のアレハンドロ・ドミンゲス会長は、10月にルワンダのキガリで開催されたFIFAの理事会で、W杯をこれまでの4年ごとではなく、2年ごとに開催する案が出されたことを明らかにした。
 
 これは、今年から欧州で新たに始まった大会「ネーションズ・リーグ」において、今後は南米の強豪国も招きたいというUEFAの意向に対して、打ち出された対抗案だという。つまり、ネーションズ・リーグを拡大して2年に一度開催するのなら、いっそのこと、これをW杯にすればいいということだ。
 
 パラグアイ人のドミンゲス会長は、「この変更によって、経済的に大きなメリットが生まれるだけでなく、選手のキャリアにも好影響を与えることになる。これまで以上に、多くの選手がW杯を経験できるのは、とても良いことだ。我々はこれを支持する」と語っている。
 
 ちなみに、この2年ごとの開催案は、実はスキャンダルで失脚したゼップ・ブラッター前会長が1999年にはすでに提案していたものだが、当時は却下されている。
 
 かつて出場枠の拡大に対しても、FIFAでは議論が紛糾したものだが、果たして開催サイクルの変更という大会のコンセプトをも変えてしまいかねないアイデアが承認されることはあるのか。
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