欧州メガクラブ オフの最新動向をチェック|アーセナル編

2014年08月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

補強費の総額はすでに115億円を超える。

ユベントスより好条件を提示して獲得したA・サンチェスは、言わずとしれたワールドクラス。11年ぶりのプレミア制覇へ、アーセナルとヴェンゲル監督の強い意欲が伝わる補強だ。 (C) Getty Images

 あるいは連覇に向かって、あるいは巻き返しを期して、戦力強化に余念のないメガクラブの動向を、シリーズでお伝えしていこう。
 
 昨シーズンは9年ぶりのタイトルとなるFAカップ優勝を果たし、いよいよ11年ぶりのプレミアリーグ制覇を視野に入れるアーセナルに迫る。
 
――◆――◆――
 
アーセナル
[昨シーズンの成績]
プレミアリーグ:4位
チャンピオンズ・リーグ:ベスト16
 
【獲得決定】
GK ダビド・オスピナ(コロンビア代表)←ニース
DF マテュー・ドゥビュシー(フランス代表)←ニューカッスル
DF カラム・チェンバース(イングランドU-19代表)←サウサンプトン
FW アレクシス・サンチェス(チリ代表)←バルセロナ
FW ホエル・キャンベル(コスタリカ代表)←オリンピアコス(レンタル復帰)
【退団決定】
GK ウカシュ・ファビアンスキ(ポーランド代表)→スウォンジー
GK エミリアーノ・ヴィビアーノ(イタリア代表)→パレルモ(レンタル終了)
DF バカリ・サーニャ(フランス代表)→マンチェスター・シティ
DF カール・ジェンキンソン(イングランド代表)→ウェストハム(レンタル)
MF キム・シェルストレーム(スウェーデン代表)→スパルタク・モスクワ(レンタル終了)
FW ニクラス・ベントナー(デンマーク代表)→未定
(※情報は8月7日現在)

 FAカップを制して8年間無冠という冬の時代に終止符を打ち、アーセン・ヴェンゲル監督が契約を延長したこのオフは、大型補強を実行している。
 
 約53億円を投じた補強の目玉は、チリ代表のアレクシス・サンチェスだ。競合していたユベントスを出し抜き、ワールドクラスのアタッカーを手中に収めた。さらに、バカリ・サーニャが退団した右SBに同じフランス代表のマテュー・ドゥビュシー、心許なかったGKにコロンビア代表のダビド・オスピナと、ワールドカップで活躍した実力派を獲得。サウサンプトンから引き抜いた有望株のカラム・チェンバースと合わせ、補強費はすでに115億円を超える。
 
 11年ぶりのプレミアリーグ制覇を目指し、ヴェンゲルはさらなる戦力の拡充を目論む。チェンバースを加えたものの、トーマス・ヴェルメーレンが退団濃厚(ヴェンゲル自身が放出の可能性を認める)なCB、マテュー・フラミニ以外に頼れる人材がいない守備的MFが強化の対象だ。
 
 CBはダニエル・アッガー(リバプール)、マティア・ナスタシッチ(マンチェスター・シティ)、守備的MFはポルトガル代表の新鋭ウィリアム・カルバリョ(ポルト)などをリストアップしているようだ。ドイツ代表のサミ・ケディラの名前も取り沙汰されているが、よりユニバーサルなタイプのMFであり、ヴェンゲルは興味を否定している。
 
 一方、A・サンチェスとキャンベルの加入でやや供給過多となった攻撃陣は、陣容をスリム化する人員整理があっても不思議はない。
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