ニューカッスル、公式戦12戦目にしてついに今季初勝利! しかし、武藤嘉紀は前半終了間際に負傷交代…

2018年11月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

ついに歴史的不振から脱出!

勝利への気持ちを見せて念願の今季初勝利を手にしたニューカッスルの面々。選手たちは軒並み安堵の表情を浮かべていた。 (C) Getty Images

 現地時間11月3日に行なわれたプレミアリーグ第11節で、ニューカッスル・ユナイテッドは、本拠地にワトフォードを迎えた。

 今シーズンいまだ公式戦11戦未勝利で降格圏の19位に沈み、指揮官のラファエル・ベニテスの解任報道がしきりに伝えられるなど、完全に泥沼にはまっているニューカッスルは先発メンバーを一部変更してこの一戦に臨んだ。

 今シーズン6得点しか挙げられていない拙攻を改善すべく、ベニテスは、4-4-1-1の最前線に怪我から戦線に復帰していた大型CFサロモン・ロンドンを配置。そしてシャドーポジションに4試合連続で武藤嘉紀を先発で起用した。

 今シーズン初勝利へ何としても得点が欲しいニューカッスルは、立ち上がりから最前線のロンドンにボールを供給し、タメを作りながら敵陣へ侵入するシンプルな形で攻め入る。武藤は空いたスペースへフリーランニングをしてゴール前へ飛び込む場面を幾度か見せた。

 しかし、そう簡単に事は運ばない。今シーズンは6勝1分け3敗の7位と好スタートを切ったワトフォードが、徐々にボールを支配しだすと、14分にCKからエイドリアン・マリアッパが、26分にジェラール・デウロフェウが決定機を迎え、ニューカッスルは守勢に回った。

 この試合も苦戦を強いられたニューカッスル。そのなかで武藤はスピードを利したドリブル突破を見せた一方で、味方へのパスを二連続で失敗してしまう。この連携面での失態には本人も思わず天を見上げていた。

 すると、思わぬ事態が起きる。アディショナルタイム1分を過ぎ、前半が終わろうとした時、武藤が負傷のため、アジョセ・ペレスとの交代を余儀なくされたのだ。

 負傷交代で武藤を失ったニューカッスルは後半開始と同時にスイス代表CBのファビアン・シェアを投入していたが、51分に再びにアクシデントに見舞われる。チームの核であるボランチのジョンジョ・シェルビーが膝を痛めて、キ・ソンヨンとの交代を強いられたのだ。

 二人の負傷者を出し、早々に交代枠を失ってしまったニューカッスルだったが、今シーズンの初勝利を信じるホームサポーターからの大声援を受けたこともあり、攻勢を強め続け、そして見事に先制に成功する。

 65分、敵バイタルエリア左からのFKでキッカーのキ・ソンヨンがゴール前にシュート性のボールを蹴り込むと、これをアジョセが頭で合わせてねじ込んだ。

 勢いそのままに先手を取ったニューカッスルは、そこからリトリートをして守勢に回る。それによって追いすがるワトフォードに攻め込まれたが、守備に戻ったケネディの身体を張ったプレーなどで難を逃れ続けた。

 その後も攻めるワトフォード、守るニューカッスルという構図で進んだ試合は、結局、後者が虎の子の1点を守り切る形でタイムアップ。試合終了の瞬間、今シーズンの初勝利を飾ったニューカッスルへはスタンドからも大きな拍手と歓声が送られた。

 ようやく白星を飾ったニューカッスルは、17位に浮上して降格圏を脱出。いまだ18位カーディフとの差は1ポイントだけに予断は許されないが、ひとつ肩の荷が下りたのは間違いなさそうだ。
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