「寝られなかった」「思い浮かぶのは笑顔」 マハレズ&ラニエリもレスター会長の悲劇に心痛

2018年10月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

レスターの“レガシー”は続く。

10月29日のトッテナム戦で決勝点を挙げたシティのマハレズは、そのゴールを天国のヴィチャイ氏に捧げた。(C)Getty Images

 クラブオーナーのヴィチャイ・スリバッダナプラバ氏がヘリコプター墜落事故で亡くなったことは、かつてレスターで一緒に栄光を手にしたOBたちにも大きな衝撃を与えた。

 クラブがヴィチャイ氏の死亡を正式に発表してから一夜明けた10月29日、元レスターのリャド・マハレズは、トッテナム戦で決勝点をマークし、マンチェスター・シティを1-0の勝利に導いた。

 試合後、マハレズは英衛星放送『Sky Sports』で、「とても難しかった。ボス(ヴィチャイ氏)は自分にとってすごく特別な人だったんだ」と、胸の内を明かしている。

「僕はレスターで4年半を過ごした。彼との思い出がたくさんあるんだ。本当に優れた良い人でね。だから、とても、とても悲しい。だから今日はゴールを決めたとき、彼のために天に捧げた。僕とレスターのために、彼は多くのことをしてくれたから」

 マハレズは、「僕らにとって父親のような人だった。すごく特別だったんだ。本当に心の広い人で、知らせに打ちひしがれている。難しい状況だ。レスターやご遺族に寄り添いたい」と続け、トッテナム戦に出場したことについては「ボスも望んだはずだ」と述べた。

「僕はいつでも試合に出たいと思っている。彼も僕がプレーすることを望んだはずだ。彼はサッカーにとても情熱的だった。ずっと彼のことを考えていたよ。なかなか寝られなかった」
 
 2016年にプレミアリーグで"奇跡の優勝"を成し遂げた指揮官、クラウディオ・ラニエリも、突然の悲劇にイタリア衛星放送『Sky Sport』で、「大変ショックを受けている」と嘆いた。

「彼は素晴らしい人だった。だれに対しても、いつもポジティブなことしか言わなかったよ。私がなにより感動したのが、そのポジティブさだった。結果が悪くてもチームに重圧をかけることはせず、ロッカールームに来て我々を鼓舞してくれた。父親のように全員を落ち着かせていたんだ」

 ラニエリは、「目を閉じて彼のことを考えると、思い浮かぶのは笑顔…いつも笑顔の彼が出てくるんだ」と続けている。

「私の誕生日には、大きなバースデーケーキを持ってきてくれた。その時も笑顔だった。チームと一緒にハッピーバースデーを歌ってくれてね。イタリアではあり得ない光景だったよ」

 ラニエリは、「ご遺族に寄り添いたい。とても団結したファミリーだ。今はただ、彼らのそばにいたい」と思いやるとともに、家族がヴィチャイ氏の意思を継いでいくだろうと述べた。

「レスターの"レガシー"は続いていく。ご子息には、父親の足跡を辿り続けていけるだけのすべてが備わっているからだ」
 

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