欧州メガクラブ オフの最新動向をチェック|レアル・マドリー編

2014年08月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

ハメスを加えた攻撃陣をどう機能させるか。

10番を背負うハメス(左)は、C・ロナウド(右)とどんな化学反応を見せるのか。 (C) Getty Images

 あるいは連覇に向かって、あるいは巻き返しを期して、戦力強化に余念のないメガクラブの動向を、シリーズでお伝えしていこう。
 
 デシマ(10回目のチャンピオンズ・リーグ優勝)という悲願を成し遂げた一方で、リーガ・エスパニョーラの覇権奪回には失敗したレアル・マドリーは、どんなオフを過ごしているのか。
 
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レアル・マドリー
[昨シーズンの成績]
リーガ・エスパニョーラ:3位
チャンピオンズ・リーグ:優勝
 
【獲得決定】
GK ケイラー・ナバス(コスタリカ代表)←レバンテ
MF トニ・クロース(ドイツ代表)←バイエルン
MF ハメス・ロドリゲス(コロンビア代表)←モナコ
【退団決定】
MF カゼミーロ(ブラジル代表)→ポルト(レンタル)
FW アルバロ・モラタ(スペインU-21代表)→ユベントス
(※情報は8月4日現在)
 
 ドイツ代表の優勝に大きく貢献したトニ・クロース、得点王に輝く活躍でコロンビアを初のベスト8に導いたハメス・ロドリゲス、ファインセーブを連発して同じくコスタリカを8強という未知の領域に導いたケイラー・ナバス。補強の出足は遅かったが、ブラジル・ワールドカップを沸かせた3人のビッグタレントを獲得し、陣容を一気に充実させた。
 
 クロースは90年生まれの24歳、ハメスは91年生まれの23歳と若く、ナバスはGKとしてはこれから脂が乗り切る27歳。長期的な視点からも満点に近い補強と評価できるだろう。
 
 デシマに注力したために、泣く泣く犠牲にしたリーガ・エスパニョーラの覇権奪回を、チャンピオンズ・リーグと国王杯の連覇とともに果たす3冠の達成が、新シーズンの目標だ。ポイントは、ハメスを加えた攻撃陣をどう機能させるかだろう。
 
 トップ下が適性のハメスを最大限に活かすには4-2-3-1が最適だが、従来型の4-3-3から中盤センターを一枚削ることになるシステム変更は、守備に不安が生じる。カリム・ベンゼマを上回るビッグネームの獲得が取り沙汰されるCFの補強(ラダメル・ファルカオ?)の行方とともに、カルロ・アンチェロッティ監督がどうバランスポイントを見出すのか、注目だ。
 
 一方、クロースの加入でアンヘル・ディ・マリアは退団が濃厚。ナバスの加入でイケル・カシージャスの身辺もいよいよ騒がしくなってきた。


【写真で見る】スターとともに歩んだレアル・マドリーの歴史(1955~2014)
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