メッシを欠くバルサが“マニータ”でクラシコを制す! 敗れたマドリーは信じがたい順位に…

2018年10月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

スアレスがハットトリックを達成!

弾丸PKに力強いヘッド、そして鮮やかなループ。スアレスはハットトリックを達成し、メッシ不在のバルサ攻撃陣を力強く支えた。(C)Getty Images

 現地時間10月28日に開催されたラ・リーガ第10節、バルセロナ対レアル・マドリーの「クラシコ」は、5-1という大差でホームのバルサが勝利を収めた。

 先制したのはバルサだった。

 11分、イバン・ラキティッチから左のジョルディ・アルバに展開されたボールは、その数秒後、ジョルディの足元を離れ、マイナス方向へ折り返される。ナチョとラファエル・ヴァランヌの間をすり抜けたその先にいたのはコウチーニョ。左足から放たれたシュートは、セルヒオ・ラモスの左を破ってゴール右隅に突き刺さった。

 この1点が、完全にバルサを勢いに乗せた。13分にもコウチーニョがカットインからシュートを放つと、19分にはアルトゥールがエリアの外から強烈な一撃を見舞う。そして28分、ルイス・スアレスがエリア内でヴァランヌに倒された。

 ファウルは一度流されたものの、のちにVARによってバルサにPKが与えられる。これをスアレスがみずから決め、バルサは前半だけで2点のリードを奪うことに成功した。
 
 やはりクラシコはクラシコ――。そう思わせる白熱の展開は、後半開始直後に訪れた。

 マドリーのジュレン・ロペテギ監督は、後半の頭からヴァランヌを下げてルーカス・バスケスを投入。システムを4-3-3から3-5-2に変えると、前半ほぼなにもできなかったマドリーが息を吹き返す。

 そして50分、マドリーにゴールが生まれる。L・バスケスのパスをイスコがラインぎりぎりのところでセンタリング。逆サイドから入り込んだマルセロは一度胸でトラップし、右足で押し込んだ。

 その後の数分間は、マドリーの猛攻をバルサが必死に食い止めるという、前半の流れからはおよそ想像できない展開が繰り広げられた。56分にはルカ・モドリッチの右足シュートがポストを直撃。同点に追いつくのは時間の問題かに思われた。

 しかし、バルサにとっての"嵐"は、アルトゥール、セルヒオ・ブスケッツ、ラキティッチらの執拗なプレスによって、そしてジェラール・ピケとクレマン・ラングレの身体を張ったプレーによって、やがて勢いを失っていく。

 そしてここからは、スアレスの鮮やかすぎるゴールショーが、カンプ・ノウの大観衆の視線をクギ付けにした。

 まず75分、S・ロベルトからのショートクロスを身体をひねりながらのスタンディングヘッドでゴール右隅に撃ち込むと、83分にはS・ラモスのトラップミスを見逃さなかったS・ロベルトからのパスを、飛び出したティボー・クルトワを嘲笑するかのようなループでマドリーゴールに流し込み、ハットトリックを達成したのだ。

 メッシの不在を忘れさせるようなパフォーマンスで、スコアを4-1としたバルサ。さらに87分には、左サイドを突破したウスマンヌ・デンベレのクロスを、逆サイドを駆け上がったアルトゥーロ・ビダルが強烈なヘッドで叩き込み、ダメ押しの5点目をゲット。スタンドには数字の5を示す大量の"マニータ"(手のひらの意)が躍った。

 この結果、バルサはスタンディングの最上位をキープ。そして敗れたマドリーは、9位という信じがたい順位への転落を余儀なくされている。
 

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