ベレーザ優勝決定は持ち越し! 集客プロジェクトのPを務めた"なでしこの10番"は「お客さんと協力してリーグを盛り上げて行きたい」と継続に意欲

2018年10月21日 熊介子(サッカーダイジェストWeb編集部)

「Jリーグは試合をすれば人が集まるけれど、なでしこリーグはそうじゃない」

"もみP"としてスタジアムで開催されるイベントなどをプロデュースした籾木。試合終盤にはFKのチャンスもあったが惜しくも逃した。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[プレナスなでしこリーグ16節]日テレ・ベレーザ0-0INAC神戸レオネッサ/10月20日/味の素フィールド西が丘

 4663人が訪れた味の素フィールド西が丘スタジアム。日テレ・ベレーザ、そしてなでしこの10番を背負う籾木結花がプロデューサーに就任した「5000人満員プロジェクト」をほんのわずかに下回ったが、それでも満員に近い観客で緑色に染まったスタジアムで、リーグの優勝を賭けた試合が始まった。

 ベレーザにとっては、勝てばリーグ4連覇という大一番だったが、勝点差5で2位につけるINAC神戸レオネッサを相手にスコアレスドロー。ベレーザの4連覇となるリーグ優勝は、次の試合に持ち越しとなった。次節の長野パルセイロ戦に勝利すれば、他会場の結果に関係なく優勝が決まる。

 今回、「5000人満員プロジェクト」のプロデューサーに就任した"もみP"こと籾木は、試合後、プロジェクトの成果について「目標には届かなかったけれど、満員に近いスタジアムでプレーできて、楽しかった」と語った。

「今日、入場したときに緑色に染まった客席を見て、ホームで試合をしているなという実感がありました。こんなにお客さんが入ってくれるとは思わなかったので、驚きもありました。(自身が提案した)『プレミアムシート presented by もみP』も完売して、試合前の撮影でファンの方々と直に触れ合えたのも新鮮でした。こういう風に、女子サッカー界は選手自身と観客の皆さんと、協力し合ってやっていけたらと思います」

 現役慶大生の22歳。こう語るのには理由がある。

「Jリーグでは、試合を開催すれば集客が見込めることがほとんど。けれど、なでしこリーグは違う。こっちから呼びに行かないと来てもらえないのが現状だと思う。

 女子サッカーは、ワールドカップに優勝した。すごいことなのに、それで終わってしまうのはどうにかならないのかなとずっと考えていた。今回の試みはまだ1回目。まだスタートしたばかりです」

 自ら志願して就任した初めてのプロデューサーの仕事ぶりを「60点かな」と評価した。日本代表でも10番を背負う彼女が今後手掛ける"プロジェクト"にも期待したい。

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取材・文●熊介子(サッカーダイジェストWEB編集部)
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