【湘南】初のルヴァン杯決勝進出なるか? 成長著しい坂と杉岡が体現する指揮官の教え

2018年10月14日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

湘南を支えるふたりの守備者。指揮官から学んだのはサッカーへの取り組み方

次々に若手が台頭する湘南の象徴とも言えるのが杉岡(左)と坂(右)。14日のルヴァンカップ準決勝でもチームを勝利に導く活躍に期待したい。写真:徳原隆元

 昨冬に市立船橋高から加わると、1年目から左ウイングバックと左CBのレギュラーとして活躍している杉岡大暉。今では東京五輪出場を目指すU-21日本代表でも主軸を務めており、日増しに注目度は高まっている。

 一方、順天堂大から今季加わったCBの坂圭祐も、ルーキーイヤーからレギュラーに定着した逸材だ。174センチと決してサイズに恵まれているわけではないが、類い稀な身体能力と正確なビルドアップで徐々に頭角を現わし、ルヴァンカップのグループステージで好パフォーマンスを披露。リーグ戦でも8節からポジションを得て、今ではチームに欠かせない選手へと成長を遂げた。
 
 若手が早々に定位置を掴む。その作業は決して容易ではない。曺貴裁監督からの教えを体現できていなければ、現在の活躍はなかったはずだ。
 
 では、ふたりは指揮官からなにを学んだのか。それは練習から全力でサッカーに取り組む姿勢だ。
 
「曺さんはすごく見ていますね。本当に練習から100パーセント取り組むのが、当たり前の環境。大学では誰も見ていないところで手を抜く選手もいましたけど、そういったことが全然ない。それが湘南の特長。曺さんの前では気を抜けない」(坂)

「曺さんの前で手は抜けない。練習から見てくれていますし、調子が良ければ試合に使ってくれるので、全員がモチベーションを高くして練習から取り組める」(杉岡)

 いかなる時も手を抜かない。当たり前の作業だが、それを体現するのはなかなか難しい。ある時、坂は練習試合の映像をチーム内でチェックをしている最中に、自身のプレーを抜き出されて激しく叱責された。杉岡もU-21日本代表の活動が始まる前後に必ずと言っていいほど、厳しい言葉を投げ掛けられてサッカーに向き合う重要性を説かれた。

 指揮官の教えを真摯に受け止めるー―。常にサッカーと向き合う姿勢があるからこそ、プロ2年目の注目株と新進気鋭のルーキーは主軸として目を見張るプレーを見せているのだ。

次ページ決勝の舞台に辿り着き、ルヴァンカップを掲げられるか

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